山久透
急遽、話を一つ追加することになってしまって時間がかかってしまいました。申し訳ないです。今まで活躍しなかった二人が出てくるので一度キャラ整理をしておきます。
山久透・メガネ、冬馬に盗聴器を仕込まれたやつ
永山詠斗・イケメン、あとは特になにもしてない
猫の名前は『クロ』になった。なんとも安直だなと思いながら、猫好きの俺は密かに高揚していた。
俺が誰かって?今まで特に目立った活躍してない山久透だ。強いてあげるなら冬馬さんに盗聴器を仕込まれたくらい。あとはまじでなにもしてない。
が、だがしかしだ。今日の俺には依頼がある。
「よー山久。おはよ」
「おはよう隆之介。今日さ、放課後AU行くでしょ?」
「あー、行くけどさ、俺と永山遅れるから先に吉野と行ってて」
うーん…これは皆に聞いてもらった方がありがたいんだけどな…。まぁいいや、あとでおんなじ説明しよ。
正和と一緒にAUに向かった。ドアを開けると花さんはいつも通り箒をてにしていた。しかし、冬馬さんはいつもとは違った。いつも持っていたコーヒーをデスクにほったらかし、クロと戯れていた。
「とーま、猫嫌いってあれうそだったでしょ」
「いらっしゃい。うそじゃねぇから。あんときまでは嫌いだった」
正和と冬馬さんが楽しそうに会話してるなか、話題を切り出すのは僕にとって至難の技だった。が、ここは言うべきだと思った。
「あ、あのさ!冬馬さんに頼みたいことがあるんだけど…いい?」
静寂…。そこには数秒の沈黙が生まれた。
「お、おぉ!どんとこい!そんな一世一代みたいな感じに言わなくてもよかったのに」
「僕にとっては勇気の要ることだったんだよ…いいから話を聞いて」
「よし、いいぞ」
大きく息を吸う。そういえばこんな話を他人にするのは初めてかもしれない。そう思うと余計に緊張してきた。
「あ、あのさ…俺好きな人出来たっぽい」
多分AU内に驚きの声が響いていたと思う。正直恥ずかしすぎてよく分からなかった。
「で!で!その子の名前は?」
冬馬さんが食いぎみに来た。ゴシップが好きらしい。
「それが分からないから頼んでんの!」
「なるほど…じゃあこれより山久透・青春謳歌作戦、開始だな」
「な、なにその名前」
「いいじゃん!作戦名とかつけてみたかったんだ。いーよねー?クロ」
冬馬さんはクロにベタベタだ。一見ふざけてそうに見えたが、俺は冬馬さんを信用することにした。これから俺の終わりかけの青春が始まると思うとわくわくした。




