視線
ずいぶん期間が空いてしまいすみません。さぼりました。
はぁ、憂鬱だ。こんな展開になるなんて。しかもきっと姉さんは引っ越しもしてないから俺の部屋もそのまんまのはずだ。漁られないようにしないとな…。あとは姉さんの昔の話だ。あの事だけは絶対に知られるわけにはいかない。
皆はもう車に乗り始めている。えーと今日行くのは…清水くんと吉野くんと山久くんと永山くん…。
「あれ、花ちゃん行かないの?」
「はい!少し用事が出来ちゃって…。ペットショップ行かないといけないんです」
「ペットショップ?」
「はい!動物お嫌いですか?」
「うんまぁ…嫌な思い出があるもんでね」
「そうなんですかー。あんな可愛いのに」
「まぁいいや。今日は臨時休業ってことにしといてー」
「おっけーです!」
嫌どころか大嫌いだ。彼らに罪があるわけではない。ただ単に自分が嫌なことを思い出すから嫌なだけだ。
車の中で、俺らは色んな話をした。学生四人の色恋、姉さんのバーでの面白いお客の話。会話を交わしてるうちに永山くんと山久くんとも打ち解けた。
「さぁ諸君。ここが我が家だよ!」
「姉さんそんな威張るほどの家じゃないから」
元々自分の部屋だった所に入ると、やはり懐かしい景色が広がっていてどこか子供に戻ったような気がして高揚した。同時にやはりあまりいいとは言い難い記憶も戻ってくる。あのときの英雄はとても輝いていた。こんなんじゃない…俺はあのとき、目指したような大人になれているのだろうか…
目を開ける。ショボショボするな。どうやら寝ていたらしい…!?寝ていた!まずい!姉さんにヤバイことまで話されていた気がした。確か皆はリビングにいたはずだ。
「姉さん!」
ドアを勢いよく開ける。みんなの視線が一気にこちらに注がれた。
「どしたの?」
「なんでもないや…。もっかいねてくる。」
「変なの」
俺は問い詰めるのを止めた。多分姉さんはあの事件については何も言ってないだろう。
あのときの冷たい目とは違ってたからな。




