8、カイヴの街〜新たな出会い〜
「フェアディ、食べ終わったからそろそろ行こう」
『ああ』
またフェアディに乗って、移動した。
しばらく走って、やっと、やっと街に着いた!いや、早くね!?フォレスト王国が一番近いと言っても、それなりの距離があったのに……。
あ、さっきと言っている事が矛盾してるね。
でも考えてみたんだよ。あんなに速い、ジェットコースター並で、こんなにかかるって、歩きだったら何日もかかるんじゃね?と。
とりあえず入って冒険者ギルドに行ってみよう。
ん?なんでか門に立っている騎士?の人が固まっている。どうしたのかな?
「あの~」
私がそう言うと、騎士(多分そうだからもう騎士で)の人がハッとして、固まっていたのが解けた。
「こ、こんにちは。ようこそカイヴの町へ。君は迷子なのかい?」
「迷子ではないです」
「そ、そうなの?じゃあ身分証は持ってる?」
「持っていないです」
「じゃあ、通るなら銀貨三枚だよ。お金は持ってる?」
「持ってます。はい。銀貨三枚」
「ちょうどだね。これからどこに行くの?君、あ~、その、まだ小さいよね?」
確かに六歳保護者なしは普通ないか。
「はい。まだ六歳です。でも迷子じゃないですよ。ところで冒険者ギルドってどこにありますか?」
「君、冒険者になるのか?そんな小さいのに??親は?今更だけどその狼は?明らかに犬ではないし、そんな魔物や魔獣いたかな?」
この騎士さんは魔物と魔獣をしっかり覚えているのか。そこには触れないようにはなさなくては……。
「はい。冒険者になります。確かに小さいですけど、私、とっても強いんですよ!親には、転移魔法でここら辺まで送ってもらいました。この狼は私の従魔です」
そう言ったらとっても驚いていた。綺麗な顔だから驚いていても様になっている。くっ。美形はいいね!
「えええ??と、とりあえず、一緒に冒険者ギルドに行く?」
「お仕事大丈夫ならよろしくお願いします」
「あ、ああ。じゃあ少し待っていてくれ」
優しい騎士さんで良かった!優しくてイケメンだなんてモテモテだろうな~。
「じゃあ行こうか」
「はい」
「敬語じゃなくていいよ。でもえらいね。敬語を使うなんて」
「ありがとうござ……ありがとう!」
「うんうん。子供は元気なのが一番だからね~。僕の名前はクーイ。呼び捨てでいいからね。君は?」
「私はリティア。従魔はフェアディ。呼び捨てにするから代わりにクーイはその貼り付けた表情はやめて、自然な表情でいてね。よろしくね~」
「え?う、うん。よろしくね。冒険者ギルドに行ったあとはどうするの?泊まるところは決めてる?」
ん?何でそんなに動揺したんだろう。
『リティアは「人誑し」というやつだな』
フェアディはボソボソと私とクーイに聞こえない大きさで何かを言った。
とりあえず今フェアディに対して反応するのはやめた方がいいよね。
「決めてない。だけど、フェアディも泊まれる所」
「そうか……。なら、騎士団の寮に泊まらない?」
「え、迷惑じゃないの?」
「大丈夫だよ。というかこっちこそ男所帯だけどいいかな?」
「うん。ありがとう!!」
普通の宿に泊まるより安全そうだし、そもそもクーイともっと一緒にいてみたいと思ったからよかったっ!




