5、フェンリルの名は。
「決めた!あなたの名前はフェアディ!!フェンリルのフェと、私のファミリーネームのアーティから考えたの。どう??」
『フェアディか。ありがとう。では改めて、我はフェンリルのフェアディだ。これからよろしくな』
フェアディがそう言ったら、私達の周りがピカッと光った。これが従魔契約が出来たってことなのかな。
私は地味に感動していた。だけど少し経って、フェアディが気まずそうな顔をしている事に気がついた。
「どうしたの?」
『あ~、すまん。お前の名前を教えてくれるか?』
「あっ。そういえば言ってなかったね。私の名前はリティア・パル・アーティ。こちらこそよろしくね、フェアディ!」
『ああ。ところでリティア、お前の魔力が他の人と違うのはなぜだ?』
……どうしよう。嫌われちゃうかな?ええい、悩んでも仕方ない!!女は度胸じゃ!!
「それはね、あのね、私ね、昨日転生してきたばかりなんだ。……どう、嫌いになった?」
どうかな?これで嫌われたらイヤだなぁ。
『嫌いになるわけないだろう!!!確かに最初はリティアの魔力に惹かれて来たが、リティア自身が好きになったから契約したんだ』
そんな事をすぐ言ってくれたフェアディがとても嬉しい。
「よかった!ありがとうフェアディ~。大好きだよ!!フェアディはもう、私の家族だよね」
そう言って私は抱きついて、そのままもふった。フェアディは目を細めて、気持ちよさげにしている。
うふふっ。私のモフテクは凄いのだ!
『家族か。リティアと家族になれた事がとても嬉しい。あとリティアに撫でられるのもなかなか良いぞ』
「ふふっ。フェアディ可愛い~」
あっ、従魔の印を着けなきゃ!あぶないあぶない。忘れるところだったよ……。
「フェアディ、従魔の印を着けなきゃいけないんだけど、どこに着ける?」
『どこでもいいんだったら、前足がいい。首に着けるのは窮屈だからイヤだ』
「分かった。紫のでいい?」
『いいが、なんで紫の色なんだ?』
おう、そこは聞かないで欲しかったよ。恥ずかしい……。
「あ~それはね、その、私の瞳の色だから。あっ、嫌なら変え『嫌じゃない。逆に嬉しい』」
嫌がられなくて良かった…………。




