4、転移先は
光が治まったら、そこは辺り一面森だった。しかも不気味な鳴き声がどこからともなく聞こえてくる。
ティーアママ、早速娘の命の危機だよ!!ねぇ!?ティーアママのバカーーーー!!肝心の転移先を間違えるなんて……。
とりあえずここ何処だろう。いや、それより水欲しい。水がなくちゃ人は生きられないからね。
あっ。転移魔法も多分使えるよね。あーでも、条件とかあるのかな?自分が行ったことのある場所とか。
……分からないからやめとくか。転移魔法で死ぬなんて事になったら人生の恥だし、そもそも異世界満喫してないもん。
とりあえず魔法を試し打ちしてみようかな。よし、あそこの木を倒してみよう。 ウィンドカッター。
バサッ
おおー出来た!!魔法使えるとテンション上がるね~。
じゃあまず身体強化使って川を探そう。
水はないと本気でヤバ……い?あれれ?魔法で水を出せるような?
……まあ私が水を出せる気がしないでもないけどとりあえず川を探す。魚とか取れるかもしれないからね。
走って走って川ではないけど、湖を見つけた。そこにはとても神秘的な光景が広がっていた。ここで休もう。あっ。#無限収納__インベントリ__#の中にパンもある。結界張ってこのパン食べよ。
#無限収納__インベントリ__#もスマホの画面みたいなものだった。ファイルがあり、そこを見たいと思ったらファイルの中に何があるのかが出て来た。
うわぁ、ファンタジー。……皆疑問に思わないのかな?
あっ、そもそも#無限収納__インベントリ__#は凄そうだから持っている人少ないのかな?
そもそも疑問に思わないのかな?いやいや、ステータス見るから皆分かってるか。……もうそれが常識なんだろうな。……常識って怖ろしいよね~。私、常識ない自信がある。ヤバ……く……ない…………。
チチチッ、チチッ。
いつの間にか寝ていたらしい。小鳥のさえずりで目が覚めたら朝だった。結界張ってて良かった~。でも、うん、結界なかったら危なかったかも。
もう少し気を引き締めなくちゃ!
……もう遅い気もするけど。
なんだか視線を感じて視線を外へと向けると……。
結界の外に銀色の毛に、金色の瞳の大きな狼がいる。わぁ、さすがファンタジー。
少し棒読みになったのは許して。
……ん?あれ??
何だかフェイに似てる気がする。いや、色だけではなく何となく面影が……って、そんなわけないでしょ、私!!
私、しっかりしなさい!!
寂しいからって愛犬と重ねるのは失礼でしょ私!!
……この狼?犬?は言葉が通じる、よね?話し合い出来るかな?とりあえず話が通じれば、敵ではないんだよね。話しかけてみよ……。
「あの~。すみません」
『なんだ?』
つ、通じる!!良かったぁ。
「なんでここに居るんですか?」
『我は、面白そうな魔力を感じたからその魔力の持ち主に会ってみようと思っただけだ』
「んん??その魔力の持ち主が私なんですか?」
『そうだ』
「私の魔力って面白いの??」
『ああ。人の魔力とは違う、どちらかというと神よりの魔力を感じた。それで面白そうだと思ったんだ。まあ、お前自身も面白そうだがな』
……褒められているのか貶されているのか分からない発言ですね。
「そうかな?私、自分で言うのもなんだけど、そんな面白い性格してないと思うけど」
『ははっ!そういう所も面白い。どうだ、我と従魔契約をしないか』
「私は別にいいけど、あなたは私でいいの?」
『ああ。我と契約出来る人などそうそういないからな。お前は魔力が多く、しかも面白い。だからお前と一緒にいたい』
「分かった。でも、従魔契約ってどうやってやるの?」
『簡単だ。お前が我に名前をつければ良い』
「そうなんだ。ちなみに種族は?」
『神獣フェンリルだ』
ドヤ顔。分かりやすいドヤ顔で笑えてくるっ!とりあえず、名前を決めなくちゃ。どうしよう、フェンリルなんだよね。う~ん。




