王女様と対面する!?
「次、セレン・ディクトリア君お願いします」
俺の番みたいだな......。まぁ、簡単にすませてさくっと終わらせるか......。
「セレン・ディクトリアです。よろしくお願いします」
顔を上げて軽く周りを見渡しながら、自己紹介した。ありがとうございますとマテリア先生が言い、座るよう促されたため、静かに着席した。その後も自己紹介は順調に進んでいった(ルナもいつもの感じで自己紹介をしていた。あいつはどこでも変わらないな......)。だが、俺はこの時気づいていなかった......。王女であるミリア殿下が俺のことをずっと観察していたことを......。
自己紹介が終わった後、マテリア先生から、寮での決まり事や明日の登校時間などを説明してもらい、今日は解散となった。帰るかと思い、ルナの席に行こうとしたが、何故か俺の肩を誰かにポンポンと叩かれたのでゆっくりと振り向いてみた。
「ん?何か用で.......す......か!?」
語尾が裏返ったわ......。かっこわる......って今はそんなこと考えてる場合じゃないだろ!何でこの人が......?
何故こんなにも動揺してるのかというと、目の前にいるのがこの国の王女、ミリア殿下だったからだ。何故かこちらを見つめていて、観察というか、俺の顔や髪などをじろじろ見ながらそこに立っていた。......ってか王女様が俺になんの用だ?俺は貴族でもないただの平民だ。王族の人との関係性なんて持ってなかったはずだ。見ると周りのクラスメイトはそんな王女が一人の平民に声をかけてる光景を遠巻きに見ながらコソコソと何か言い合っていた。大方、あの王女様に声を掛けられた子って誰?とか、あいつって平民だよな?なんであんな奴が殿下と......、とかなんとか言ってんだろうな......。
「セレン様でしたわね?」
一度、俺の観察をやめ、俺の方を真っ直ぐに見つめ、名前の確認をしてきた。なんか......怖いな。
「はい......セレン・ディクトリアは俺ですが......」
「貴方様に聞きたいことがあります。聞いてもよろしいですか?」
俺に質問?王女の質問なんかに答えられる気がしないんだが......。......でも断るともっとまずい気がする。
「はい、俺でよければ......」
「では聞きます。まず、貴方は冒険者ですか?」
「はい?」
質問の意図がわからなかった。何で王女様が冒険者のことを聞いてくるんだろうか?まぁ嘘ついてもしょうがないから正直に答えよう。
「はい。俺は冒険者ですよ」
「そうですか。では次に、貴方は以前、この王都バララニアの近くの森で一台の馬車を護衛していた騎士達を助けたことがありますか?」
「へ?馬車......騎士?」
馬車なんてここ最近見てない気が......あ、いや、この王都に来る途中馬車というかセットでブルードラゴンにもあったんだっけ。馬車を護衛してる騎士さん達がやばそうだったから助けたというか肩慣らしのついでに一方的に倒してあげたんだっけな。まぁ......それでも感謝はしてくれたな。
「あ〜はい。確か1週間くらい前にここに来る前に少し上品そうな馬車を見かけましたよ。それで何か危なそうだったので俺が代わりに魔物を倒しました」
「そうですか。ではこれは質問と言うよりお願いです」
「お願い?何ですか?」
......何となく嫌な予感がする。気のせいであってくれ......。
「......私と勝負してくれませんか?」
嫌な予感ほどよく当たるもんだよな......。勘弁してくれ......。
短めですがここから長くなりそうなんで切ります。
次回にご期待を!




