肉体脱却Ⅰ
宇宙は太平洋にスイカ3つ浮いているくらいの密度とききました
肉体を脱却せよ。
欲望を焼却せよ。
生きているからこその肉欲を捨て去り真っさらな状態へ至れ。
死にできるだけ近寄るのだ。しかしその向こう側には寄ることなかれ。
夜にどれだけ心惹かれようとも宵闇の者となってはならん。
人間であることを自覚せよ。人間の肉体をできるだけ脱げ。
人間の本質まで表現するために。
人間の獣の、虫の、細菌の本質まで表現するために。
人間であるからこそ生じる欲をどこかに置いて客観視せよ。
グロテスクな本懐を覗き除くためにも、客観視を極めるのだ。
集合的無意識の海に立つ。意識の海ではなく全ての人と繋がった空間へ。海へ。
人間の本質とは、氷山の一角である意識の奥深く、所謂無意識であると見出した。
無意識の世界こそが、自律神経と内分泌系から見た世界こそが人間の本質である。
かくも不思議である。人間は興味深い。
その深淵に触れるのは恐ろしいか。深淵に触れれば全てが手に取るようにわかる「感覚」を得ることができる。実感ではなく感覚であることに着目せよ。全てが手に取るようにわかるというのは「妄想」である。
つまり人間は自らの殻を超えてはいけない。超えてしまえば戻れない。
常人には戻れない。超能力的な力が欲しければ、人を超える覚悟があるのならば、自らの殻を破ってもいい。
肉体を脱却する、肉欲を捨て去ることとは自らの殻を超えることと見出した。彼女を狂わせるのはわたしだろうか。
人間は狂わなければ本来の力を発揮できない。今はただの蛹である。変化する前のものである。
磨く前の鏡である。翅を伸ばして、変化して、鏡を磨く。
狂う。自分の殻を破れば狂う。自分の今の状態では無くなれば狂う。
現在を認識できる今は狂ってはいないと思うがいいさ。
肉体の意義。肉の体の需要。
こちらの次元ではとても大切でこれが無ければ通れない場所がある。
もう少し上になるとわたしがわたしであると証明さえ出来ればいい話。
どんなに姿が変わったとしても、わたしはわたしなのだから、何も心配することはない。
何も気に病むことはない