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結末はお約束で

「落ち着いた?」

俺は自分でも分からないほどに泣いた泣いて泣いて泣きつくした。

そして、今の状況を冷静に分析してしまった。

タオルが巻かれた椿の胸に顔を埋めているという状況に。

しかも頭をホールドされ撫でられるという光景に。

「あぁ。ありがとう。おまえって案外胸あるんだな?」

「え?………。」

至近距離で見つめ合う俺と椿。

下から目線の俺と上から目線の椿がパチパチと数度瞬(まばた)きしながら見つめ合う。

あ~、椿も冷静になって今の状況を考えてしまったなこりゃ。顔がヤバいくらいに赤くなってきたよ。

つまりこれは、うん。ヤバい!

「キャ~~!!!」

絶叫+グーパンチ来ましたー!

「椿ちゃん!大丈夫!?」

「京介!せめてゴムを!」

大浴場の扉がガラッと開いて、奈美さんと村越さんが慌てて此方に走ってきた。

それを見た椿が立ち上がったまま固まってしまい手からタオルが

「「「あっ」」」

落ちてしまった。

生まれたままの姿が3人の目に映り、涙目になってきた椿が叫んだ。

「みんな出てってー!!」

マジギレの雄叫びを上げた。


俺たちは今、大浴場の扉の外で椿をまっている。

横には村越さんと奈美さんが言い合いをしている。

「村越くんは強引すぎるのよ」

「あれぐらいがちょうどいいんだよ奈美さん。男同士裸で語り合えば大抵は何とか解決するってもんさ」

「椿ちゃんは女でしょ!」

「……。異性同士裸で語り合えば」

「大抵は事件が起こります」

「まぁ、何にせよ。上手くいったからいいんじゃねーか。そうだよな京介?」

村越さんはニカーと笑いながらこっちに話を振ってきた。

「そうですね。確かに結果だけ考えれば、村越さんには感謝します」

「だろ~~」

「だけど」

そう言って奈美さんの方を見た俺は

「村越さん確か俺たちを閉じ込めてから“一緒に流し合いっこしたらいいぞ。お前らもう大人何だからよー。まぁ、一時間後には開けてやるから、おい京介、押し倒すにしてもそんだけ時間あれば十分だろ”って言ってましたよ奈美さん。つまり事件が起きることを念頭に俺たちを閉じ込めたんです」

と暴露してシクシクと泣き真似した。

「京介!テメー俺のラブリーな優しさがわからねーの」

ガシッ!

ちょうど村越さんを挟んで反対側にいた奈美さんが村越さんの肩をガッシリ掴んだ

「村越くん、あとでO.HA.NA.SHI.しましょうか。それとサラッと流していたけど、ゴムって何のことかしら?」

笑顔な圧力の奈美さんが俺からは見えるが村越さんは後ろを振り向けないのでそれは見えない。

ただ、正に蛇に睨まれたカエル状態だった。

そうこうしている内に、ガラッと大浴場の扉が開き椿が出てきた。

「奈美さんいい湯でした。ありがとうございます」

「え?えぇ。喜んでもらえてよかったわ。このあと、食事も用意してあるから、食べていってちょうだい。しばらくさっきの部屋で待っていてくれれば呼びにいくわ」

「ほんとですか!?それじゃぁ、お言葉に甘えて」

「おれが最高の料理を用意してあるから、楽しみにしておけよ椿」

「喋りかけないで下さい。あなたのことが嫌いです」

奈美さんのときは超笑顔な返答だったが、村越さんの場合は見向きもしないよ。怒ってらっしゃいますね。

「デ、デザートは、苺のタルトなんていかがかな?」

「……それだけ?あたし、マグロ食べたいな」

「大トロ中トロ赤身の三種握りにぎってやるよ」

「クエってたべたことないな~~」

「クエ鍋もつけてやんよ!」

「仕方ないわね。それで手打ちにしてあげるわ」

あのおっさん、食い物で懐柔(かいじゅう)しやがったな。くそー!

「村越くん。勿論貴方が代金を持つのよね?いくら料理長だからって越権行為は私が許しませんよ」

ナイス奈美さん!へっざまーねーな。一人だけ抜けようなんて真似するからだ。おーおー泣いてらっしゃる泣いてらっしゃる。っと、他人の不幸楽しんでる場合じゃないな。

「つ、椿、俺は何も悪く」

「あぁ!?」

某物語シリーズの蛇に憑かれた少女のようなそれはそれは見な“あぁ!?”だった。

「あんたは、あたしと部屋に来なさいよ。話があるわ」

人差し指をクイクイっと動かして椿が俺を呼んでいる。

正直ドナドナのメロディーしか頭に入って来ない。

「おっ、椿もしかして京介と風呂の続きか?」

村越さんが、ニヤッと笑いながら椿を見ている。

あ~あ、折角機嫌取れたのに残念オヤジである。

「奈美さん。刺身盛り合わせ追加でお願いしますね」

「特上の盛りを用意させるわ」

「え?いや、今のは無しでっ」

「はいはい。行くわよ村越くん。あなたにはやらないといけないことがこの数分でいっぱいできたのだからね」

連れていかれる村越さんを見て自分だけじゃないんだと勇気付けられた気がする。

ありがとう村越さん。あなたのことは生涯忘れません。

何より風呂場ハプニング御馳走様でした!!!

此処まで読んでくださりありがとうございます。今回の話のシメはやっぱり面白ろおかしくになってしまいました。京介も椿も吹っ切れた感じに仕上げて且つコメディでまとめあげた感じです。後は新章への繋ぎを数話書いてよさこい編突入です。どうぞよろしくお願いします。

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