1 焼死
初投稿です!かなりの自信作のため長い間楽しめることを約束します!当面の間は月間入を目指しているためよろしくお願いします!!!
「ふぅ〜〜〜」
累は廊下を歩きながらため息を吐いた。
家庭科は嫌いだ。累は手元が不器用である。
正直言って、累はかなり頭がいい。学年でもトップ5には入るほどだ。運動神経も抜群で、コミュ力だってある。それなのにこんなにも友だちが少ないのは、教師に反抗しすぎているせいだろう。
(別に反抗したいわけじゃないんだけどな。間違ったところを指摘したらすぐ怒り出すのは教師の性ってやつか)
本当は累が頭が良すぎて大人たちが僻んでいるだけなのだが、当の累は鈍感だった。ついでに言えば今日の料理実習も丸焦げにしてしまい、先生にチャンスとばかりにキレ散らかされたばかりだ。
「寮にも戻りたくねえなあ……」
いつもと変わらない汚い廊下を見つめながら呟く。
累はこの世界が嫌いだ。人一倍他人の感情を感じ取る能力に長けていて、幼い頃から人間の醜い部分ばかりを見て育ってきた。
脳裏に、かつて自分を押し付け合った親族たちの言葉が蘇る。
『こいつだけなんでこんな……』
『あらら、あの子はどうするのかしらね』
『うちは絶対に引き取りたくねえよ』
あんな奴ら、親族でも何でもない。
雑音を振り払うように廊下を歩き、もう少しで階段を降り始める――その時だった。
『きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?』
理科室から、とてつもない悲鳴と断末魔の叫びが響き渡った。
「どうした!?」
身体が勝手に動いていた。
ロックが掛けられ密閉された理科室の扉へ走り込み、渾身の力を込めた飛び蹴りで扉を蹴破る。
瞬間、喉を刺すような爆煙と猛火が累を襲った。
視界が焼けるような熱気の中、床に倒れていた一組の生徒を見つける。累は迷わず二人を腕に抱え、決死の思いで廊下へと押し連れ出した。
二人を安全な場所へ逃がし、理科室の入口で膝をつく。
視界が黒く染まり、意識が遠のいていく。その火炎の向こう側――見えないはずの空間に、謎の「影」が蠢いているのが見えた。
(あぁ……俺、死ぬんだ……)
驚くほど冷静に、己の死を受け入れている自分がいた。
(ははっ、最後の最後でこれかよ。本当に嫌な世界だったな……。だけど、もし神様がいるんなら頼むぜ。次に生まれ変われるなら、絶対に……)
――絶対に、俺を愛してくれる家族と、そいつらを死なせない強さを手に入れてやる。
累の意識はそこで途切れた。
――そして。
次に目が覚めた時、俺を待っていたのは真っ白な空間と、頭を下げて謝罪する「神様」だった。
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扉を蹴破る累と、密閉された理科室にいる二人の男女、、、
なんか気になりますね




