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第4話 安らぎ

あれから、レベル上げのためにもう少しだけ森の中に潜っていたらすっかり日が暮れてしまっていた。


長時間の戦闘にも慣れておかなければならないとつい奮闘しすぎたかもしれない。


まぁそのおかげもあって、Lv100とか飛んでLv300とかも普通にやれるようにはなったが。


今日だけで目標レベルはゆうに超えてしまったようだ。


「この世界、案外とレベル上げは余裕だな…。」


言いながら、ステータス画面を開く。


ステータス

ナナ・アレンシュタイン Lv324


体力 784675


攻撃力 657816


防御力 504410


素早さ 688976


魔力 794456


魔法防御 511267


スキル

創作、思考超加速、自動超速再生、馬鹿力、毒生成、分裂、分散、追尾、拒絶の邪眼、すばやさアップ(+50%)、スコーピングアイ、魔道の道(極み)(詠唱なしで魔法発動可能。魔法攻撃力アップ、魔法のMP消費50%減。)、サーチ(敵探知、素材探知)、身体強化(攻撃力+45%)、身体強化(すばやさ+45%)、身体強化(防御力+45%)、鑑定、火竜の魂Lv5(魔力消費無しで火竜を召喚)、異空間収納、糸生成、スキル付与、属性付与、ジャイアントキラー、炎魔法の極み、毒魔法の極み、風魔法の極み、水魔法の極み、重力魔法の極み


魔法

炎、水、毒、風、重力魔法の初級、中級、上級魔法を使用可能。

自作魔法を作成可能...イグニス・ザ・オルテン(炎魔法と追尾スキルの合成魔法8羽の火の鳥を打ち出す。相手に当たるまで追尾する。)、グラビトン・ルベナスト(超圧縮の重力級を出し、全てを圧し潰す。)、アクアダストクルセイダー(毒魔法と水魔法を合わせた複合魔法。全てを溶かす猛毒を混ぜ合わせた水の圧縮レーザーを飛ばす。)、


「...まだこの世界に来て1日目くらいのステータスじゃねぇなこれ、はは...。」


乾いた笑みが漏れる。


別にこの世界に何かを求めていた訳では無い。


そもそもこんな世界があるとも知らなかったからな。


でもこの世界に来てやはり思うことと言うのは...もうちょっとバランスが欲しいと思う。


いや、普通ならそう思うと思う。


いちいち高レベルの化け物に殺されそうになるあの恐怖を毎日なんて体験したくない。


まぁ、そのおかげか良いスキルやら、再上位スキルが多量に手に入った訳だが。


今回の個人的に1番良い入手スキルとしては異空間収納というものだ。


こらはその名のとおり、別の空間にものを収納出来るスキルである。


このスキルで収納したものは生物やらの消費期限のあるものでも永遠に保存できるという特性があるがゆえ、とても使い勝手がいい。


他にもいろいろ手に入れたし、後々色々確かめよう。


とりあえず今は家に戻って休みたい。


ヘトヘトだ。


そうして、フラフラと小屋の方に向かう。


と、前の方に人影があるのがわかった。


「...随分と遅かったれすね、ナナさん。」


「?...おう、まぁな。」


ラファエルの喋り方に少し違和感を覚えたが、気にしないようにする。


とりあえず今は魔物についての文句が先だ。


「ラファエル、あの魔物のレベルはさすがに初期のステータスの俺に戦わせるようなレベルじゃないだろ。お前仕事を任せるとか言いながら完璧に俺の事消しかけてるぞ、あれは。」


「?。なんの話ししてるのか分かりませんけどぉ〜...ちゃんとそこら辺は考えて、魔物のレベルは考えてるはずれすよぉ?」


「だったらどうして...レベル100以上、200以上の魔物に遭遇するんだこら」


「...はて?」


何言ってんだこいつは、みたいな顔をしてこちらを見てくるラファエル。


その顔にイラッとするもセーブして話を続ける。


「神に近しいお前ならわかっているだろうが、マジックドスファンゴやらフレドリリスやら。普通はうようよなんて出てこないはずだ。普通の魔物なんかではないからな、当たり前だが。だが大量に出てきた。もちろんこいつら以外にもやばい上位モンスターは大量に出てきたぞ。なんで上位の魔物と出くわす?普通はありえないだろうが。お前ら俺にこの世界の神殺しを完遂させる気はあるのか?」


「..ふむふむ...もしかしてナナさん、あっちの森に行きませんれしたァ?」


そうして指さされた方向は俺が言った森の方角だ。


それに対して頭を縦に降れば、瞬間に吹き出すラファエル。


「ぶっはは...!あ、あっちはぁ、幻の森れすよぉ、ナナさん...くくく...私らちが用意した森はァ、全く逆方向れすよぉ...」


「な...?!それ本気で言ってんのか...?」


「逆に嘘言うと思いますかぁ?全部本当のことれすよ〜。完璧にあなたのミスれすねぇ、さすがおらく君れす、ひひひ...。ひっく...」


ちっ、そういうことだったか…。


確かにこれに関しては完璧に俺のミスであり、ラファエルのせいでは無い。


先に確認をしておくべきだった。


まぁいい。


それでここまで強くなれたんだ。


わざわざ今からそっちの弱い方に行くのは馬鹿だし、そのままあっちの強い森の方に行くとしよう。


...にしても、だ。


今のやり取りでわかったが、今のラファエルの様子は明らかにおかしい。


そして、とても臭う。


この嗅ぎ慣れた匂い...。


「お前...酒飲んでんな?」


「酒?あ、ええ、そうれすよぉ?見てくらさい、この高級酒!これあなたの国にあったんれすよ。ついお金はたいて買っちゃいましらよ〜、ムフフ、ひっく。」


こいつ...俺が頑張っている時に酒なんて飲んでやがったのか...?!


「この、駄天使が...!」


「何をそんなに怒ってるのか、分かりませんけどぉ...やっぱり、私が作り出した容姿、完璧可愛いれすよねぇ...もう、すべてを抱きしめたいくらい...。」


そうして、ラファエルがゆっくりと近づいてくる。


それにゾワッとして、俺はこう言捨てる。


「やめろ、気持ち悪い!酒抜けるまで家に入ってくんな、このクソ駄天使めが!」


走って家の中に逃げるように入り込む。


そして、施錠する。


全くもって気持ちの悪い駄天使だ。


あれで本当にあの最高神ゼウスの元で働いてる天使なのか?


もっと良い奴は他にいただろうに……ゼウスという神も物好きすぎだ。


俺ならあんなやつは下には置かねぇ。


腹立つし、面倒だし。


「まぁ、邪神さえ殺してしまえばあいつともすぐお別れだしな。それまでの辛抱か。」


そのためにも俺は今以上に鍛錬を重ねなければならない。


あんなイノシシごときに苦戦しているようじゃダメだ。


ヘラは神と言うぐらいだ。


多分、俺の予想をはるかに超える強さは持っている。


「いかんせん……少し戦うのが楽しみになってきたかもしれん。」


そう言いながら、脱衣所に入り、服を脱いでいく。


それにしてもドロドロだ。


汗やら血液やらで身体中気持ち悪いことになってやがる。


「……そういや今気づいたけどこの服、さっき俺の体事貫かれてなかったか?」


そう疑問に思いながら服を見れば、イノシシに貫かれた腹部の穴は塞がり、付着していた血液も綺麗さっぱりなくなっている。


こりゃ驚いた。


まさかこの服修繕機能でもついてるのか?


もしかしてこの服って実はすごい装備だったりして。


少し気になった俺は鑑定を発動する。


神聖の羽衣(最上位) 成長型 Lv324

攻撃力 +20000

防御力 +20000

すばやさ+20000

魔力 +20000

魔法防御 +20000


機能

修繕、魔法効果上昇(上級)、身体強化(中級)


結構すごい効果してんな、この装備……。


しかもちゃっかり最上位装備で、成長型なのか。


本当、これを見る限り俺のこの世界に来ての標的は底知れない力があることを理解させられるよ。


「…まだ先のことだし、今考えてもしゃあないか。」


服をそのまま床に捨てて、浴室に入る。


「おぉ……小屋にしてはなかなかちゃんとした浴槽だな。」


木でできた浴槽から、木でできたシャワーヘッドとか。


ちゃんとした浴室になっていた。


試しに木でできた蛇口をひねれば暖かいシャワーがヘッドから出てくる。


どういう仕組みなんだろうかこれ。


この水もこの熱も魔法なのだろうということは分かる。


その証拠にただ壁にヘッドがついているだけだからだ。


日本の浴室にあったシャワーとかに比べて移動することが出来ない以外は前世と何ら変わらなかった。


早く体を洗ってこの湯船に浸からなければ!


石鹸がないのは残念だが、こうして体を洗い流せてるだけでも今の状況ではありがたいと思わなきゃな。


そうして、シャワーを浴び終わった俺は浴槽に深く浸かる。


「……あぁー……素晴らしきかな。まさか、この世界に来てもこんな有意義な時間が過ごせるとは思わなんだ。」


この時間が一生続けばいいのになぁ……。


にしても、不思議だ。


俺は前世は男だ。


しかも童帝だ。


女の裸なんて1度も見た事のないような男だ。


そして今の体は、そんな俺にとって至高の物になっている。


まだ幼さは残るものの、膨らんだ胸元、そして綺麗な肌。


昔の俺なら多分だが欲情していたに違いない。


でも俺は、この体を見ても欲情も何もしない。


心まで女になって転生したのだろうか?


「それは、考えすぎだろうか……?」


こればかりはどう考えても、答えは出なさそうである。


ラファエルに聞いてみれば早いんだろうが、あいつに絶対に聞きたくない。


こんなことを聞けば必ずあいつの口からはイラッとする言葉が出てくるだろうしな。


さて……。


明日の予定を決めないとなそろそろ。


明日はどこまで潜ろうか……。


あの森は明らかにレベルが違うし、注意しなければならない。


まだ俺は浅い所までしか入っていないから、あの程度のレベルの相手で済んではいたが深く潜るにつれて、恐らくモンスターのレベルはどんどん上がっていく。


それこそ、レベルが2000とか3000とか。


下手したら明日俺死ぬかもしれんなぁ。


「…何を考えているんだ、俺は。死なないための、なおかつレベルを上げるために今その方法を考えているんじゃねぇか。」


そのためにも、今回手に入れたもので最低限準備を整えにゃならん。


おもむろにステータス画面を開く。


なにか使えそうなスキルはっと……。


「スキル付与に追尾に分裂、分散……。」


まずはスキル付与からだ。

これは物体を対象にして、自身のスキル一覧にあるスキルのみを限定として、対象の武器にコピーして付与することが出来るスキルだ。


要はこれがあればショットガンに新たなスキルを付与して、より強くすることが出来るわけだ。


そして追尾。


これはその名の通り、相手を追尾させることが出来るわけか。


これはショットガンにはもってこいなスキルじゃないだろうか。


そして、分散と分裂。


手順としては、分裂、分散の順が正しいか。


まずは分裂だが、これは対象物体を10個に分けることが出来る。


そして、分散は分裂を使用した物体を対象として、それを1つ10個として、合計100個に分けることが出来るというスキルだ。


これもショットガンにつければ大幅に効率も何もかもが上がるな。


普通ならば、そう簡単に武器にスキルを自由に好きなものを載せることは出来ない。


この世界において、武器スキルというのは作った際にランダムで決まるものだ。


しかも、武器スキルなんてものが着くのはほんの一部であり、その他の武器には多少性能が良くなるバフがつく程度だとか。


だが、それを可能にさせるのがさっきも説明した通り俺のスキルになった、このスキル付与である。


これにより俺は好きなように自身のスキル内にあるスキルであれば、武器、防具につけることが可能になったわけだ。


右手にショットガンを顕現させて早速とばかりにスキル付与を発動させる。


作業すること数分。


無事に3つのスキルを付与することに成功する。


あとは実用できるかを試すだけだが、正直これは明日の早朝に試そうと思う。


せっかく風呂に入ったのに土煙を浴びたりするのも嫌だからな。


「……そろそろ上がって飯でも作るか。とりあえず、今日の飯はあの後何匹か倒したマジックドスファンゴでいいか。」


今日だけであのイノシシを5頭ぐらい狩ったからなぁ。


そのうちの1匹は歴戦個体だったけど。


イノシシは臭みもすごいと思うし、念の為に採取してきた薬草でもつけて臭み取りをするか。


今日はなかなかご馳走になりそうな予感だ。


と、そんな事を考えている時だった。


突然、浴室の扉が少し強めに3回ノックされる。


「ナナさぁん。超お腹すきましたァよぅ。何か作ってくらはぁい。……あら、そういえば今ナナさんは1人でこのお風呂に入っれるんレスよれ?これは……!」


瞬間にバンっと浴室の扉が勢いよく開く。


入ってきたのはもちろんラファエルであり……。


「きゃぁぁ♡なんて可愛らしいんれしょーかぁ。癒されますぅ〜!」


「なっ…!てめぇ、人が風呂はいってるってのに、なにナチュラルに入ってきてんだ、このクソ変態駄天使が!撃ち殺すぞ!」


「はぇ〜〜?なんれスっれぇー?わらしをなにかしましらかぁ?そんなころよりぃ、わらしもいれれくらさいよォ。」


言いながら、服を脱ぎ捨てて、ゆっくりと浴槽に向かってくる。


それにゾワッと鳥肌が立ち、ついショットガンを構えてしまう。


だが、ラファエルの行進は止まらない。


「ば…おま…入ってくんな、気持ち悪い!まだ俺が入ってるだろが!入ってくんな!」


「大丈夫れす!服は全部脱ぎましらから!!」


「そういう問題じゃねぇんだよ!このクソ変態駄天使が!ぶち殺すぞ!」


「なんれれすかぁ、ナナしぁあん」


「この、クソッタレが!」


ショットガンの引き金を躊躇なく引いて発砲するが、それをひらりひらりと当然のように避けるラファエル。


ちょこまかとこの駄天使……!


「ちっ!もういい上がる!勝手にお前だけで入ってやがれ、変態駄天使!」


そう言い捨てて、俺は浴室から飛び出した。


あの変態堕天使に酒は飲ませちゃならねぇな。


あまりに鬱陶しいし、気持ち悪すぎる。


ゼウスめが、あんな問題大ありな堕天使を俺のサポート役に選びやがって、絶対許さねぇ。


そうして延々と愚痴を心の中で呟き続けるのだった。

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