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第54話「七夕アヤメ、参戦!!」

「ねえ、更新頻度をネタにした前回から更に二ヶ月空くってどういう了見? てか大体──」


「もう誰も分からないから止めない黑谷ちゃん?」


「もっと魔法少女っぽく」


「もういいの。もう、いいんだよ」



 ということでわたし達は今日も元気に図書研へ。


 とはいえ文化祭も終わった今やることなんてあるはずがなく、読書の秋キャンペーンと称して展示を作るくらい。


 そう考えると、新メンバーを迎えるのは案外今日くらいがジャストタイミングなのかも。



「1年F組、七夕アヤメ! 失恋を紛らわしに参りました!! 近距離パワー型なので力仕事は任せて下さい!!」



 そしてその新メンバーとはもちろんアヤメちゃん。


 いつも通り巻いた茶髪のポニーテールにバッチリキメたメイクにネイル、おまけにテンション◎と今日は最強コンディション。


 どうやらこれに合わせて仕上げてきたらしい。


 競馬か何か?



「これからよろしくっす、七夕さん。自分、部長の氷室イツキ……って、分かってるか、流石に。何度も来てくれてますもんね、図書館。まあ一応自己紹介はやっておくってことで──」


「あたしね。あたしは駕籠野マキ。イツキと同じ3のF。まあ先輩っていっても仕事はまだまだだから、聞くならあたし以外の方が良いわよ」


「わたし達は……別にいっか」


「七夕ちゃん知ってるよね? 私と白山くんのこと」


「流石に知ってる。めちゃくちゃ知ってる」


「では私が。甘神アマミ、1年C組です。現状は阿須加先生の追っかけを生業としていまして、元占星術部のスパイです。どうぞよろしくお願いします」


「……あ、私ね。顧問の阿須加よ。……っていっても氷室くん達の方がよっぽどしっかりしてたりするし、おふざけしてる年増の先輩くらいに思ってちょうだいな」


「はい!! みなさんよろです!!」



 そうしてアヤメちゃんは勢いよく返事した後、わたし達にそっと耳打ちした。



「……顔、良くね? エグい整いじゃね?」


「うん、顔整いだよ。図書研」


「正直顔目当てで図書館来るのもいるくらいだしね。私だって白山くん目当てで通ってた可能性ある」


「いやまあ察してはいたんだけどさ、でもそれは流石にキャバ部すぎるじゃん」


「大丈夫、氷室先輩は男だから」


「……え、マジで?」


「あれ言ってなかったっけ?」


「七夕ちゃんに話した描写はないね、全93話に」


「てか前から思ってたんだけど、あめちゃんなんかメタくね?」


「頭の病気的なアレだから気にしないで」


「ああ頭の病気の病気的な」


「ねえこの顔に辛辣じゃない?」


「顔面自信ネキが過ぎる……で、マジで氷室先輩男なん? え、エロゲの設定とかの話してる?」


「幼馴染で両片思いだよ」


「ああ純愛になった」


「ちなみに性欲の矢印は駕籠野先輩→氷室先輩だよ」


「エロゲの話してる??」


「まあエロゲの話だとしてさ」


「ありえない仮置きだよ黑谷ちゃん」


「顔整いの方がよくない?」


「……いい!!」


「この時代にルッキズムの大勝利」



 そしてアヤメちゃんはパシッと自らの頬を叩き、凛と宣言した。



「この七夕アヤメ、みなさんの足を引っ張らないよう全力で自分磨きします!!」



 これ、図書研の意気込みかな。

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