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一歩

小さな動きが、未来への道を作る。


朝、駅までの道を歩く。

街の音はいつも通り。

でも、昨日の涙の余韻が、胸の奥に静かに残っている。


一歩を踏み出す。

そしてもう一歩。

歩くたびに、心の奥の痛みが少しずつ和らいでいく気がする。


ふと、彼女との思い出が浮かぶ。

笑った顔、冗談を言った顔、肩をすくめた仕草。

でも、それはもう胸の奥で優しく私を支えてくれる。


電車に乗る。

座席に腰を下ろすと、視線は窓の外に向かう。

景色は変わらず流れる。

それでも、歩き続ける自分の足取りは、確かに変わった。


「今日も、やってみよう」

小さく心の中でつぶやく。


悲しみはまだある。

でも、歩き出すことで、前に進む力が生まれた。


一歩、また一歩。

世界は同じように動くけれど、

私の心は、確かに前に向かっている。

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