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席
日常の中に、少しずつ喪失を溶かす時間が流れる。
会社に戻る。
机に着くと、いつもの光景が目に入る。
キーボードの音、電話の呼び出し音、周りの会話。
すべてが、昨日と変わらず、淡々と進む。
彼女の席は空っぽだ。
でも、昨日までの悲しみを抱えたまま、
私はいつもの仕事に向かう。
資料を開く。
メールを確認する。
手を動かす。
少し前まで、胸の奥がざわつき、手が止まっていた。
でも、今は違う。
悲しみを抱えたままでも、動くことができる。
ふと、彼女の名を思い出す。
笑顔、声、軽く怒った顔――
すべて胸の中で温かさを残している。
私は席に座り、深呼吸する。
悲しみは完全には消えない。
でも、日常のリズムの中で、少しずつ心を立て直せる。
胸の奥に小さな決意が芽生える。
今日も、ここから始めよう。




