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外の光
悲しみを抱えたまま、世界は何事もなかったかのように動く。
会場を出る。
外の空気は柔らかく、春の日差しが差し込んでいる。
街の音が、いつも通りに響く。
車のエンジン音、遠くの人の話し声、風で揺れる木々。
世界は変わらない。
でも、私の胸の中は、少しだけ違う。
手のひらには、焼香で感じた温もりがまだ残っている。
胸には、痛みが静かに、しかし確実に存在している。
一歩、歩く。
また一歩。
悲しみは消えない。
でも、歩き続けることはできる。
私は空を見上げる。
青い空、柔らかな光。
彼女の笑顔が、ふと胸に浮かぶ。
「やってから決めれば……」
その声を心の中で聞きながら、
今日もまた、前に進む一歩を踏み出す。
外の光は変わらない。
でも、私の世界は、少しだけ進んでいる。




