表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/22

第9章血と契約

 焚き火の灯りの中、セラは拾った羊皮紙を広げた。

 そこには、十年前の日付と共に黒牙団の記録が残されていた。


 ――「作戦名《鎖牢》、対象:擬態型魔物《金眼の獣》。捕獲目的は不死性の解明および戦力化。」


 報告は無残な筆致で途切れていた。最後の一文は血に染み、文字が滲んでいる。

 ――「全滅……隊長含む十三名死亡……あれは、人の皮を――」


 カイは拳を握りしめた。

「つまり、あいつは昔からこの森にいて、黒牙団を殺してきた……」

 セラは頷く。

「黒牙団は復讐と、力を奪うためにまた来たんだ。村を焼いたのも、”餌”をおびき寄せるため」


 夜の闇の奥で、何かが木々を擦る音がした。

 二人は同時に振り返る。

 そこには、もう人の姿をしていない金色の瞳が、じっとこちらを見つめていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ