拾って捨てる
この連載小説は未完結のまま約6年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。
最後に更新した時に次ぐらいで終わらせたいとか思ってたのに六年かかってるじゃん、こわ。
色々人生積み重ねて、色々経験したけどもう六年前とか思い出せないし、どういう気持ちで書いてたとかもわからないのでちぐはぐだけど、この章はこの作品自体をリメイクした際にこれ丸ごとなかったことにするより、次作に繋がってたら面白いんじゃね?という浅はかで、完結力も足りない俺の悪あがきだったけど、この話できちんと締めます。
未完の作品を多く抱えて一度はアカウントごと消すかとも悩みましたが、残ってるの全て完結させないと次をやろうとしてもどうせ完結しないからと中途半端になるので、少しずつでも終わらせていきます、お時間があればぜひ、目を通してください。
どんぐり拾い、古来より子供たちがなんとなく夢中で集めては加工して小物になるか何もせずゴミになるか、虫が食ってるかリスが食ってるか、いずれにしろそのうち捨てる、そういう遊びだ。
これは幼ければ幼いほど夢中になれる遊びだ、だから響也や吉岡はもちろん俺よりも鹿子がもっとも強いと言えるが、制限時間とポケットの容量によっては服のサイズ的に向こうに分があるかもしれない。
「みつけた! あ、こっちにも!」
先ほどから秒単位でバンバン見つけていく鹿子に対して、俺はなかなか見つけられずにいる、響也にフェアとか言っちゃった手前下手に魔力を使うわけにもいかないし……。
「おーい、そろそろ帰るぞー」
遠くで吉岡の親父さんが呼んでいるもう時間らしい……遠目に見るに多少は寝たみたいでちょっとではあるが顔色はよくなっているように思う。
「それじゃ集合! 全員でいくつ取れたか、比べようぜ」
俺はゼロだが、鹿子は両ポケットをパンパンにしている、それに比べて響也も手に握っている程度―――だが吉岡のポケットもよくみりゃパンパンだぞ下手すると鹿子よりも多いかもしれない。
「俺はゼロ、鹿子ちゃんがいっぱい、響也が少しで吉岡もいっぱいか? それじゃ―――そっちの勝ちかな?」
厳密な個数なんてどうでもいい、色々忘れてたけど目的は吉岡の親父さんの体調が良くなることだ。
「いや銀香は一個もひろってねーよ」
「は? じゃあそのパンパンなポケットはなんだよ」
どう見ても満杯な吉岡のポケットを指さして……いやなんかどんぐりにしてはゴツゴツしてんな、なんだこれ?
「なんか鉄くずばっか拾ってたぞこいつ、親父さんの仕事がせーてつ? とかで拾ったら喜ぶんだと」
そう響也に言われるとポケットの中のボルトとかナットみたいな若干さびついた鉄くずを吉岡が見せてきた。
「そっか、じゃあ勝者は鹿子ちゃんってことで」
「いぎなーしっ」
「おう」
年長三者納得の勝者だ、響也が鹿子の頭を撫でながらベタ褒めする、さすがシスコンの鑑だ。
「えへへ」
かわいいもんだ、と思うが口にすると響也がうるさいので黙っておく。
「しかこちゃんすごーい」
吉岡が鹿子にハグしてるけれど女の子だからセーフか。
「よし、それじゃあバスに戻るぞ、さっき吉岡の親父さんが呼びに来てたし」
「そうか、それじゃ行くぞ、鹿子、銀香」
そういうと二人の手を握って響也がバスへ向かう……さらっとしてたが吉岡のやつ顔真っ赤だったぞ。
ああいうの見てると、なんだか亜理子に会いたくなったな、俺もさっさと行こう。
バスに戻ると俺たちが最後だったみたいで保護者の人が点呼したのちバスは家路に向かう。
吉岡の親父さんも欠伸とかそういうのはほとんどなくよく眠れたみたいで安全運転をしてくれている。
このまま何事もなく帰れたら、ミッションクリアだ。そんな気がしていた―――なにかの事故が吉岡の親父さんが原因だったらの話だけど。
そう、バスが少し走ってからだ、急に嫌な予感がした。
「なにか、くる!」
突然叫ぶ俺に響也は咄嗟に鹿子を守る体制をとる続いて大人たちは困惑しているが、突如吉岡の親父さんは急ブレーキをかけた。
「くそっ止まらん! 落石だ! みんな何かに捕まれ!」
そういうと前方左斜面から巨大な岩が転がってきているのが見え俺は咄嗟に魔力でなんとかしようとして気づく―――魔力ってなんだっけ……?
もうほとんど思い出せないその使い方が、なんとなくぶわーって感じだった気がする。
気の利いた使い方ももう何も覚えていない、けれどここで使えなかったら結果は……響也や誰も助からないのかもしれない。
だったら……残ってるの全部根こそぎ使う、どう使うとかそういうのもう何も考えない。
「なんかいいかんじになりやがれー!!!」
絶叫と共に体から何かが溢れ出して、それと共にごっそり抜け落ちるような感覚を味わいながら俺は意識を手放した。
その後のことはよくわからないとにかく、全員無事だった。それだけは覚えている……。
事件のこと誰もあまり口にしない、怖かったこととかより楽しいことに興味が移るのは仕方のないことだと思う。
けれど、俺だけは……なにかを失くした気がしている、別にとても大事なものというわけではないし、それが何だったかも思い出せない、ちょっと前まであった全能感というか頭さえてるみたいな感じが一切しない、何も覚えてないその時何をやったとか、何をやってきたのかとか、そういうのがごっそり抜けている。
けどそれは、それでいいとも思ってる。
だって俺がいて、亜理子がいて、響也もいて鹿子もいるし、吉岡とかその他もろもろが生きているんだ、それでいいじゃないか、先のことなんてその時考えればいいんだ。
今は目一杯遊んで、走り回って過ごす、それだけでうれしくて、たのしいから。
六年エタってたら完結しないし、作者ももう筆折ってるだろ普通思うし実際しばらく折ってた。
六年間何があったかなんて言えば、多分ゲームとかして遊んで、好きな人が出来て時間が無くなって、拘束されてゲームも出来なくなってそれが嫌で別れてとかそんな感じでここ一年この数年の間で一番余裕があって、執筆歴とかで言えば多分俺より後から書き始めた人たちが本を出してるの見て、ああいう世界昔は憧れたよなーなんて思いながら、俺もまた書いてみるか?なんて思ってた矢先、Twitter上でちらりと見た、完結したことがないやつは見るのやめたとか別に俺のことではないだろう、自惚れかよって思いつつ、それは俺にも刺さると思い一週間ぐらいたったので、書いてみようと思い、今ここに完結させた。
正直続編的なリメイク書いてるのでそれがある限りこの話を終わらせきれてはいないけど。
それでもこの作品は自分の中では一番人に読まれた話だと思っていたから最初にこれを終わらせることにした。
広げた風呂敷を畳もうとしたら紙飛行機になって飛んで行ったみたいな感じの文章しか書けなかったけれど人生の半分も過ぎたと思い始めたらその紙飛行機をぐしゃぐしゃにしてでも綺麗じゃなくてもきちんと終わらすのが、読んでくれた人たちへのせめてもの誠意だと思うのでこれからもちょくちょく終わらせていこうと思います。




