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旧:召喚術師の喧嘩殺法  作者: 噛み付き熊さん
異世界来たけど自由時間
13/70

12話 年寄り、怖い。

ネーミングセンス壊滅。

 赤ずきんが頭巾をかぶり直した辺りで咳払いをして、静粛にしろと言ったらみんな黙ってくれた。


「じゃあ、次行くぞ――――白ずきんでいいよな、はい契約な」


 もはや単純作業、と言わんばかりの暴挙――――

 赤ずきんの頭巾を白くしただけの似たような容姿の少女――――こいつも耳付いてるな、頭に手を置いたときにそんな感触があったので、つい、白ずきんの頭巾を取ってみると。

 ……熊?


「な、なにするんですかっ!?」


「いや、耳ありそうだったから、つい……で、お前さんは何の子供なんだ?」


 ある夏の日のこと、ここから西に大きな森があり、白ずきんの母親(人間)はその森に薬草を取りに来ていたそうだ。

 ところがその日彼女は出会ってしまった、森の主たる、巨大な熊と。


「西の森の熊じゃと? ……ではお主はダルガルーグの娘なのか?」


 百番は何か心当たりがあるらしい。

 百番が色々と、長話を語りだしたので、要約すると。

 ――――西の森の精霊王、ダルガルーグは森の王者たる熊の姿をしている。

 ただこれだけのことを三十行ぐらい語りやがった、これだから年寄――――また睨まれた。

 んで白ずきん曰く、その熊さんは童謡の森のくまさん、あの歌詞のまんまのやり取りを白ずきんの母親とやったとかで……

(ちなみに森のくまさんという童謡はこの世界にはない。)

 何をどうしたらそうなるのか、結婚して白ずきんが生まれたんだとか。

 つまり半霊半人って奴かこいつ。


「まあ、深くは追求しない、さっきみたいに中断されたら面倒だしな」


 さて、あと二人もいるんだ、さっさと済ませてしまおう。


 そういえば、さっきから全く一言も発していない奴がいる。

 十九番――――若草色というかまあ緑髪で表情もない、服装に至っては正直……葉っぱだ。

 いや葉っぱ一枚とか三枚とかそんなんじゃないぞ、決して、なんっていうか?

 葉っぱのドレスっていうか、森の妖精さん的な。


「えーと、十九番……お前って何なの?」


 ストレートに聞いてみることにした、まあ喋れるのかすら疑わしいんだが。


「え、僕?……植物?」


 はい、僕っ娘ってやつですかね、それとも実は男とか?

 いやレクスはみんな女だって言ってたしな――――


「そやつは、まあ、森の女王アルラ・クウネ、大昔から生きている半花半蜘蛛の化物よ」


 百番、そんな昔も知っているだなんて一体あなたはおいく――――睨まれ以下略。

 いやそれってどうなんだ? やっぱあだ名つけるべきだよな。


「んじゃ、花子でいいや」


 頭に手を置き、契約の魔法陣を刻む。


「ハナコ……花の子、まんまだね」


 よくわからん表情を浮かべているが、満更でもないらしい。



「じゃあ後、百番だけだな、んじゃお前はバ――――」


 ドンッ――――


 百番さんの足踏みである、なおこの際結構な揺れを観測……店内の品物が一斉に崩れたぞ、どうすんだアレ……


「死にたいのか?……小僧」


 おお、怖い怖い、まあ別にそういう意味ではなかったが、bで始まるのはアウトらしい。


「じゃあフィージュ」


「意味は?」


 ねぇよ、そんなもん、我らが日本の誇るFUJIをFIJUと並び替えた感じなだけである。

 まあその二つの双丘に免じて、この名を贈ろうという。


「なるほど要するに、やましさと山をかけていると」


「まあ、そういうことだな……ってさっきから気になっていたが、お前人の心読めるのか?」


「ふむ、まあ大体はな」


 なんてこったい――――後で全力土下座か。


 何にしても、今この時をもって俺のギルドメンバーは揃ったのであった。

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