朝礼
〜 朝礼『設立、私立獣耳学園』 〜
物語の時代は現代。
しかし、実際の現代との相違点が一つあった。
それは人間とは違う複数の人型種族の存在。
他種族とは言っても実際の身体的な構造差は殆ど無く、他種族間でのハーフも確認されている。
現実世界でいう所の人種の差程度の問題だ。
だが、身体的構造に差は殆ど無いが、身体的な特徴の違いがはっきりとあった。
それは、その種族を強調するものが肉体についている事。
例えるならば耳。
例えるならば尻尾。
例えるならば角。
身体的特徴の差を理由にお互いの短所を見合うのを嫌った各種族は、それぞれの種族ごとに集合して街を作り暮らすようになっていった。
当然、それに比例して種族間の交流は弱まり他種族への偏見や思い違いなどが生まれ始める。
やがてそれは国家となり、種族間の溝をより大きくした。
そんな事態を重く見た各国首脳達は各国の力を合せある国を作る事を決定。
多種族複合国家。
簡単に言えば種族など気にしない国を作りましょうという事なのだが、いきなり言われて出来るものではなく、計画は長期間を見越して実行される事となった。
そのプロジェクトの第一段階として、まずは未来を担う若者達の種族間での交流が必要とされた。
そのための策として各国の提案が一致したのは偶然の一致としか言えなかった。
それは多種族複合国家の先駆として、多種族複合学園を設立し、種族間の交流を活発化させる事。
そして、各国が協力して幾つもの学園を作る中、ある一人の男が独自の思想の元に私財を使って一つの学園を設立した。
そう、その学園こそこの物語の舞台となる学園。
その名も『私立獣耳学園』。




