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元伝説の聖女のたった1年の学生生活  作者: びわ
2章−剣術大会−
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(3)属性とケノンのからかい

 フロガの属性に疑問をいだいているのは私だけで、その場にいたはずのへスライド先生なんてそれが当たり前のように話を続けている。

 私は疑問を抱えつつ、授業を聞いていた。

「え〜因みに、水は珍しいですよ〜。水属性の遺伝はしにくい、というか負けるんだよね」

「負ける?」

「そう!水属性は、サポート的な役割を担うからね。例えば、土属性の人と、水属性の人との間に子供ができた7割土属性の子供が生まれる。」

「「「へ〜」」」

「じゃあ皆、やってもらうか!じゃあ……インフォ嬢!」

「え!?なんで?」

 いきなり当てられたケノンは戸惑い声を上げた。するとへスライド先生の口元には弘をえがいた。

「インフォ嬢は魔力が多く、引き取られたレアなタイプでしょ?インフォ嬢は属性が予想できない。」

 最もな考えだがケノンは納得いかないと口を膨らませた。

「じゃあサンティは?サンティも同じでしょ?」

 ケノンは私を指さした。一番最初にやるのが嫌で友達を売った。

 私は呆れながらため息をつくと同時にへスライド先生はウインクをした。

「ミレズム嬢はよく当てるからね〜。あとミレズム嬢は最後のほうが面白そう。」

 (後者が本音ですね。)

 ケノンはがっくりしながら前に出る。ただスヘディオ先生に睨まれるとピシッと背筋を伸ばした。

「じゃあ水晶に触ったら目をつぶってね〜」

「……水色です!」

「じゃあ水色の魔石触ってみて」

「なんともないです」

「じゃあインフォ嬢は音属性だな。次適当に来い」

 スヘディオ先生はメモるとケノンを席に返す。ぞろぞろと前に人が集まり、結構パッパと進む。

「風」「土」「火」「氷」

 私は言われるまま待っていたらキャロリの番になった。

「……あれ?」

「どうかしたか?」

「あの……いっぱいあって……」

「ふ〜ん。いくつか分かる?」

 へスライド先生はあくびをしながら聞くと、スへディオ先生に頭を叩かれる。

「その……6つです。」

「!すっすごいな……色は?」

「水以外です。」

 私は方杖をつきながらそれを見た。キャロリは

 6種類の魔石に触れて、6属性が明らかになると、何事もなく自身の席に座った。

 (6種類で凄い程度なら、特に心配することもないわね。どうせ風属性だし。)

 少し安心しつつ、へスライド先生の方を向くと手招きされた。私はそのままついて行く。

「じゃあ触ってね〜」

「はい……」

 皆がやっていたように触れてから目を閉じる。頭のなかにだんだん色が見えてきて、それが属性の色なのだと理解する。

 先生たちが言っていた色が薄っすらながら全てあって、黄緑と青が濃く見え出す。

「何が見えた?」

「……黄緑と……青です」

「ほお、水属性か。珍しいな。」

 (良かった。やっぱりその程度だ。)

 ただ1つ気になるのは前世では水属性はむしろ苦手なくらいだったのに、属性になったのは私の実の親が水属性だったとか?会ったことがないから予想しか立てれない。

 へスライド先生は不満なのかまた別がわからないけれどブツブツと独り言を呟いている。

「水属性だって?」

「はい。クラノスト様は風邪でしたっけ?」

「……ああ。兄もそうだったから予想通りだよ。」

 クラノストは自分で言って置いて『兄』という単語で少し暗くなる。私は苦笑いだ。

 皆やったけれど時間はまだまだ残っている。何をするのかと教壇を見ているとへスライド先生がため息をついてから自身の頭をくしゃくしゃした。

「はぁ……まあこれからは大聖女様と魔法の関わりについていくよ!」

「〜〜」

 油断していた話すとか言ってなんだかんだしていないとは思っていたけれど、私の言葉にならない悲鳴を小さくこだまする。


 ◇◆◇


 授業終わり、私は魂が抜けるようにぐったりしていた。へスライド先生は妙に前世の私のことが好きらしくペチャクチャと超長かった。

「大丈夫?サンティさんどうかした?」

「いえ……ちょっと疲れただけよ。」

「そう言えば水って凄いらしいね!そう言えば初めて魔法場に言った時も、水魔法だったかも?」

「ハハハ……」

 私たちが話していると、クラノストはそっと入って来た。

「魔法をしたことのないのならあれは凄かった」

「へ〜、魔法ってたまに分かんなくなるんだよね〜」

「今までやってきたでしょ?」

「あれは座学よ!私は体で覚えるタイプなの!」

 ケノンは机を叩きながらわざとらしく上目遣いで私を見る。可愛い。

「クラノスト様が言うほどじゃないわよ。それに水以外の全属性のほうがすごいわ」

「……サンティは本当にケノンに甘いわね」

 軽く眉間にシワを寄せてキャロリは目を瞑り長いため息をつく。

 クラノストはキャロリと話したがほとんどなく、状況に戸惑っていた。キャロリは私たちの前では明るいし前に出るけれど、親しい人じゃなければモジモジしている印象だ。

「あっサンティさん、この後予定はありますか?」

「?今日は皆委員会があるでしょ?」

「あ……」

 今日はやっと1年生に委員会の仕事が回ってくる。聞いた話だと飼育委員会はやることも教えられるのも、時間がかかるから初回は夕方になるらしい。ほかの委員会も説明だかなんだと長くなるらしいけど……ケノンは実行委員会だったけど先生は話していたはずだ。

「え〜町に一緒に行きたかったのに〜」

「なんでよ」

「ほら!サンティさんって私服全然持ってないでしょ?今度のデート用に服買わないと!」

「デートじゃない」

「デート?」

 いつも魔法か魔道具にしか食いつかないクラノストがなぜか食いついたようでケノンは「実はね……」と話し出す。クラノストはこういう恋愛(偽)話には興味がないと思っていたけれど。

「別にデートじゃありませんよ?」

「異性と二人っきりで出かけるのはデートじゃないのか?」

 (なんでこんなに食いついてくるの!?この人!)

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