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プロローグ

 

 ――恋なんて無縁な私の人生において――


 ――君と出会ったあの頃はまだ「恋じゃなければそれで良い」って楽観的にそうとらえていた。

 ……でもいつからか、そう思っている自分に対して「本当にそれで良いの?」って……悲観した目で問いかけてくる、もう一人の自分が心の奥底に居着いていた――


 ――こんなにも心が締め付けられるようにきゅっと息苦しくなって、何にも手に付かないほど上の空で気持ちが空っぽになって……、君を想うと……胸が、張り裂けそうで…………夜も眠れない日が来るなんて思ってもみなかった。

 君のおかげで、君のせいで……あれ以来失った、誓いを立てて絶縁してきたものが、ここに舞い戻ってきてしまった――


 ――君といるとどうしてこんなにも胸がドキドキするのか、その理由をただ知りたかっただけなのに……それだけだったのに…………。

 一緒に過ごす内に、些細なこと一つでも君を知る度に嬉しくなって、どんどん君との想い出が増えていって…………気づけばあっという間に季節が移り変わっていた。

 毎日が楽しくて、楽しくて……。生き方を選べればこんな未来もあったのかなって思わせてくれた夢のような時間だった――


 ――だからか、まさかそれが、■■■■しているから、だなんて…………誰が想像できようか。

 もう私は……贖罪しょくざいすら許されぬほどの罪過ざいかを積み重ねてしまった。

 ……どうして、もっと早くに気づけなかったんだろう。……もしも、もう一度あの瞬間に戻れるなら、私は決してこの道を選ばなかったのに…………――



 ――あぁ……。きっとこれは、人の道を踏みあやまった私に神様がくだした天罰なのだろう――



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