序章
オーソドックスなファンタジー物を書きたくなったので投稿してみました。まあ、そこに流行り物をちょこっと加えてますけど。作者のメンタル弱いのであまりきついことは言わないでください。
「ここは・・・?」
黒髪黒瞳のまだ少し幼さが残る少年の呟きが口から漏れた。だが、状況がそれで変わるわけはなかった。漂ってくる血の臭い。わかる者にはわかる臓腑の臭い。少年には「表現ができない臭い」としてしか感知できない「それ」をかいだ瞬間、胃の中の物を吐き戻した。本能が「認識してはいけない」と訴えかけてくる。四つん這いになり吐くだけ吐き出した後に目の前のモノに気がついた。死体である。それも内臓をぶちまけた。
「ひぃっっっ」と、悲鳴とも奇声とも取れる声を上げ、尻餅をつき後ずさるその姿は状況としては致命的だった。緑色の肌をした人らしきものに気づかれ、目が合ったのである。向けられる明確な殺意。うなり声を上げながら襲い掛かってくる何者かにより少年の心には恐怖が渦巻く。
逃れようと必死に後ずさる少年の手に何かが触れる。
剣である。
両刃の直剣でそれほど長くはない。途中で折れているのである。だが、少年にとっては体格的に丁度よい長さであった。それを構えるが、腰が引けていた。闇雲に折れた剣を振り回すその姿からは「武術の麒麟児」などと呼ばれていたとは誰が想像できるだろう。そんなチャンバラと呼ぶこともできない振り回される剣を避けながら緑色の肌をした人もどきの一撃が少年の頬に奔る。かなり深い傷。それにより、恐怖より生存本能の方が上回った。
「ぁぁぁぁあああああああーーーー!!!!!!」
この日、この時、戦鬼が生まれた。
誤字脱字ありましたら教えてください。