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紙装甲の守護騎士  作者: 結城 からく


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第1話

●教会

老齢の司教、厳かな口調で少年アークに告げる。


司教「アークよ……そなたのギフトは【ジャストガード】だ!」


アーク、戸惑う。

一方、周囲の村人達はざわめく。


村人A「ジャストガード!?」

村人B「何だそりゃ」

村人A「完璧な防御をすれば攻撃を無効化できるスキルだが、難しすぎて誰も使えない能力だ」

村人B「役に立たねえじゃねえか!」


アーク、振り返る。

そこには同じ年齢の少年少女が並んでいる。

アーク、不安そうに話しかける。


アーク「ねぇ、みんな……」

少年「アーク! 雑魚は冒険者になれねぇよ! お前とは絶交だ!」


代表らしき少年、嫌悪と露わに怒鳴りつける。

ショックを受けるアーク。


●村の入り口


N「十年後……」


村の入り口に立つ大人になったアーク。

アーク、布の服を着て木の盾を所持している。

そばには少年がいる。

アーク、懐かしそうに話している。


アーク「……そんなわけで俺は冒険者になる夢をあきらめて、故郷を守る兵士をやってるわけなんだ」

少年「ジャストガードってそんなに弱いの?」

アーク「効果は強いけど、発動条件が厳しすぎるんだよなぁ」


アーク、盾を見てぼやく。

少年、不思議そうに尋ねる。


少年「アーク兄ちゃん、兵士なのになんで鎧とか剣がないの? 盾も木だし」

アーク「だって疲れるだろ。俺の体力じゃこの装備が限界なんだ」

少年「……弱すぎない?」

アーク「才能がないんだ。しょうがない」


呆れる少年。

アーク、首を振って開き直っている。

その時、大地を揺るがす咆哮が響き渡る。


竜「ゴオアアアアアアアアアアアアァッ!!」


ぎょっとする少年。

真剣な様子で身構えるアーク。


少年「今の声は!?」

アーク「まずいな、ドラゴンだ!」


空の彼方から巨大な竜が飛来する。

竜が口から炎を吐き出す。

炎は村に迫ってくる。

少年、炎を見て怯える。


少年「兄ちゃん!」

アーク「俺の後ろに隠れろッ!」


アーク、前に進み出て盾を構える。

アーク、迫る炎を観察する。


アークM「角度、力加減、タイミング……一つも間違えるな」

アーク「ジャストガード!!」


アーク、炎を盾で受け止める。

その瞬間、盾が発光し、炎が霧散して消える。

少年、困惑する。


少年「え?」

アーク「スキル【ジャストガード】……完璧な防御は攻撃を無効化する。それはドラゴンだろうと例外じゃない」


アーク、盾を構えながら解説する。

そこに竜が叫びながら突進してくる。


アーク「よし、ちょうどいい! そのまま突っ込んで来い!!」


竜、アークに噛み付こうと口を開く。

アーク、真正面から盾を構える。


アーク「ジャストガードッ!!」


竜が盾に衝突する。

その瞬間、竜の全身が粉々に砕け散る。

少年、腰を抜かして驚愕する。


少年「えええええええええええええええええぇぇっ!?!?」

アーク「【ジャストガード】を鍛えると、ダメージを反射できるんだ。一歩間違えたら死ぬけどな」


アーク、苦笑する。

一方、遠巻きにその光景を見ていた女騎士、愕然とする。


女騎士「なんだあの男は……!?」

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