八十四話
「なるほど。街の規模に近い群れが複数同時に街に攻め込んだら大変なことになりますね」
「事前に狩って被害を未然に防ぐのですね」
「長期戦が想像されますからね。事前に各種回復薬を渡しておきますね」
体力回復薬に魔力回復薬をはじめ様々なポーションを収納魔法から出して並べていく。
「師匠。確認なんですけど基本はリザードマンと同じでいいんですよね」
「そうですね。私が遠距離からの攻撃は対処しますし一度に戦う量もコントロールしますよ。危ない状況になったら転移で逃げればいいですしね」
「そっか。防衛線は守る物があるから逃げられないけど攻める分には体勢を整えてもう一度乗り込めばいいのか」
「そういうことです」
「明日は忙しくなりそうですしもう休みますね」
「えぇ。ゆっくり休んでくださいね」
「おやすみなさい」
今日は何もすることなく眠っておくことにする。
結界内に侵入者を検知して目を覚ます。
窓の外を見ればまだ暗く夜といってもよい時刻だ。
セバスチャンに任せてもよいが起きてしまったので討伐に赴く。
反応のあった場所にはセバスチャンが先についておりハイオークを討伐している。
「これはウィリアム様。眠っておられてもよかったのですが」
「たまには体を動かそうかと思ってな」
話しながらも的確に魔法を放ち首を狩っていく。
「それにしても数が多いですな」
セバスチャンも手際よく手刀で首を狩っている。
ハイオークの襲撃は朝方近くまで続いた。
「ようやく終わりましたな」
「中々の数だったな」
ハイオークの山がいくつもできておりそれをセバスチャンが収納魔法に収めていく。
「肉の在庫ばかり増えて困りますな」
ハイオークが使っていた武器の回収も忘れない。
そのまま使ってもよいし鋳潰してインゴッドにしてもそこそこの値がつく。
「セバスチャン襲撃はいつも同じ方向からでいいのか」
「今のところはそうでございます」
「他の場所からも侵入されると考えているのかな」
「そうなる可能性もあるかと。その場合は眷属を召喚して対応しますが」
「中々個性的な子が多いからそうならないことを祈るよ」
「そうでございますね。しばらく召喚しておりませんので機嫌も悪いでしょうしな」
後片付けを終えセバスチャンと二人で屋敷に戻る。
アスカ皇国産のお茶を入れて貰いのんびりして過ごした。




