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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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十九話

勧められた椅子に腰を下ろしながら質問を投げかける。

「ほう。どこかでお会いしたことがあったかな」

「使われたという魔術から鎌をかけさせていだたいのですがやはり大賢者様なのですね。子供の頃にお見掛けしたことがあります」

「もしかしてウィットニー氏族の出かな」

「申し遅れました。私シフォン・ウィットニーと申します。貴方様に奴隷狩りから助けられた一人となります」

マキート王国は奴隷制を禁止しているが闇ギルドによる奴隷の売買が存在していた。

エルフは見目美しく老いが遅いことから高額で取引される。

闇ギルドは大規模な奴隷狩りを組織しウィットニー氏族全てを奴隷にしようと動き出した。

王国はその情報を入手し組織の討伐依頼を私に出してきたのだ。

その過程で奴隷狩りに捕まった多くのエルフを助け出すことになった。

「以前お会いしたときは老人の姿でしたが何だかの方法で若さを保っておられるのですね」

「自身を使って研究中の魔術とだけ言っておこうかの」

現在は問題が出ていないが無理矢理固定化の魔法で繋ぎ止めているのだ。

いつ不具合が出るかは正直わからない。

「その方法は気になりますが本題に入らせていただきます。隣国のアーカディア帝国に不信な動きがあります。ギルドの予測としましては戦争の準備をしているのではないかと」

「冒険者ギルドは戦争には中立の立場のはずだが、なぜ私にその情報を」

「貴族としての貴方様には必要な情報ではないかと」

王国には死んだものと思われているはずだがこうして生きている以上、貴族としての義務が発生する。

今回の例をあげるなら戦争への参加義務である。

「ロッテムハルト伯爵の判断は」

「まだ情報を掴んでいないかと。数日のうちには動き出すとは思いますが」

国境の街を預かっているのに冒険者ギルドに情報戦で負けているのか。

緊急時における数日の差はでかい。

傭兵の募集が行われるはずなのでそこに潜り込んで戦争に参加しようと決める。

「そうそう。ウィリアム様の冒険者ランクを私の権限でCランクに昇格しておきますね。本当はSランクに推奨したいところですがBランク以上は試験が必要でして」

昇格のお礼をいいながらギルドマスターの部屋を後にした。

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