表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

黒い影は見ている

聞こえるのは愛おしい彼女の声。

「こっちに来て!早くー!!」

小走りする彼女を追いかけるが、距離はどんどん離れていく。

「待って!」

そんな声が聞こえないのか、走って手を伸ばし、捕まえようとするが届かない。

「待ってくれ!いかないで、純恋(すみれ)!!」



目が覚めるとベッドの上。

ひどく汗ばんでいた。

「またあの夢か…」

_コンコンコン

「バモ様、朝ですよ。起きてください。」

ビメが起こしにきた。

身支度を整え、部屋を出る。

「行ってくるよ、純恋。」


___

「まだあの子は連れてこれないのか?」

「ええ。今、下の者たちに任せてはいます…」

下の者。あの闇金に釣られた屑どもか。

「ですが、ミベとボマにも探させています。二人によると護衛を雇っているようです。」

「そうか」

「ブムの方はその護衛を調べているようです。」

「ブムがか?」

いつも、ボーッとしているやつが調べているのか。

「ええ。なんでも仮面をつけた者どもが護衛をしているようです。」

「仮面?」

前回仮面をつけた者どもに会場を邪魔された。

やっとの思いでここまで来た。

また邪魔されてたまるか。

「そいつはどんな仮面だ?」

前の報告では、女一人は殺したがそれ以外は残っている。

ミべが言うには、くまの仮面をした奴も厄介だったと言ってたが…

「仮面舞踏会のようなものとうさぎ、そして鬼の仮面と狐の面の者たちです。」

仮面を変えている可能性もあるが…。

別の奴らかもしれん。

どっちにしろ、今回は必ず成功させる。

「今はまだ様子を見ていろ。」

「わかりました。各幹部と部下、その下の者どもに伝えます。」


もう少しだ、あと少しで果たせる。

だから、待っててくれよ、純恋(すみれ)




*****

「___ということで様子を見るように指示がありました。ミベとボマは引き続き護衛を観察。その部下たちは幹部の指示に従うこと。」

「しつもーん!」

ミベが手を挙げる。

「何でしょうか?」

「護衛、殺しちゃ駄目なんですかー?どうせその子連れてくるんだから、さっさと殺して連れてきちゃえばいいのに。」

「下の者に任せても失敗していますし、あの子を安全に連れてこないといけません。それにその護衛が仮面をつけていると言ったのはあなた達でしょう?同一人物かもしれませんし、またあの時のようにやられてしまっては…。」

ミベは舌打ちをし、

「へいへい、わかりましたよ〜。この真面目ちゃんめ!!」

不満そうな顔をしながら、彼女は部屋を出ていった。

ボマは「彼女のことは先走らぬようちゃんと見る」といい、部下を連れて出ていった。

残ったのは、私とブム、そして部下たち。

「ブム。」と呼ぶと、

「なぁに?」と首をかしげて返事をした。

「あなたが珍しく調べていることにバモ様も不思議に思ってたわよ。その護衛に気になることがあったの?」

ブムは少し悩み、「なんとなく」と答えた。

深く被ったフードからはその表情は見えない。

「なんとなく、ね。その護衛が仮面をしている以外にわかったことはあったの?」

「…まだ見えてない…」

小声で聞き取れなく、聞き返すと

「なんにもないよ」

「そう。あなたは今のところ仕事もないから、好きにしてていいわよ。引き続き調べててもいいし、ミベたちについて行ってもいいし…」

「ありがと、ビメさん。仕事ができたらいつでも呼んで。とりあえず好きなようにする。」

そう言ってブムも部下たちを連れ、出ていった。


バモ様の夕食を用意しないと、と思い私も部屋を出た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ