32/42
つぶやきの詩【闇】
1、
同じ闇の中にいても
同じ闇を見ているとは限らない
2、
光が眩しいから
闇が怖いのだ
3、
黒を知ってしまったから
白だけの世界にはいられないよ
4、
ゆっくりと沈んでいくといい
ゆっくりと己を呪うといい
後悔したって
泣き叫んだって
もう遅いよ
この闇は底なしだから
抜け出せないよ
5、
きみの瞳から
輝きが消えたのはいつだったか
きみの瞳が
月と星々のある美しい夜天を映し出さず
まさしく暗黒を見るようになったのは
なにが原因だったのか?
もうわからない
きみは無言で無表情で
何ものも映し出さず身動きすらしない
闇の人形と化したから
6、
私にとって真の闇というのは
学生時代に体験した
沖縄の防空壕の中である
あの静寂の暗黒だけは
未だに心から消えない




