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炎愛
妖し双眸の奥に燃ゆる紫炎
深き胸裡に宿る激しき赫炎
貴女がまとう危き艶美な黒炎
貴女から感じるものは『炎』
相手を燃やしかねない情炎は
だからこそ とても愛情深く
繊細な気遣い 聡明な談笑
互いに親密さを重ねれば
蛇の舌のようにちろちろと
火の先を露わに狙う狡猾さ
そんな貴女の手玉に取られて
俺は炎に焼かれて食われた
けれど渇望していた貴女自身と
海より深く溶岩より熱き愛情を
手に入れることができたのだ
神を前に貴女に誓う
俺の妻となる女性に
永遠に誓う
貴女だけを愛し 夫として寄り添い
どんな困難も二人で乗り越えていく
死がふたりを分かつまで──
いや 死んでもきっと
俺は貴女を手放すことはできない
この身この魂が 焼き尽くしても
貴女とその炎は 俺だけのもの




