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太陽
泣いて零れた涙は
鍾乳石のように積もって
胸の中で氷となった感情は
一気に砕け散って
それぞれがぶつかって
軋む悲鳴を上げた
涙が出なくなって
感情も止まった空洞に
足元の影から
黒い靄が忍び寄る
しかし――
空からお天道様が顔を出して
一気に光を放っていく
太陽の輝きと熱に
敵うものはない
黒い靄は霧散し
空洞を白い光で
満たしていく
悲鳴の欠片が
きらきと輝いて
瞬く間に消えて
癒えていく
私は空を見上げて
眩しい太陽に目を細める
今日一番に笑った