再開
私は勇者エリ。
ペンキストリート王国の王女だが、この世界は今、闇に包まれていた。
「エリよ、この世界を救うため、光の剣を探す旅に出るのだ!」
お父様の命を受け、過酷な旅に出ることとなった。
私は、幾多の魔物と死闘を繰り広げ、ようやく、その剣を見つけることがてきた。
(お父様、エリはやりました!)
これで、この世界を救うことができる。
剣を背中に担ぎ、足早に王国へと戻ってきたが、異変に気が付く。
「……あれ?」
街の建物は瓦礫と化し、魔物が我が物顔でそこら辺を歩いている。
「これは、どういうこと!?」
「エリ姫……」
倒れていたのは、兵士だった、
「来るのが、遅すぎました…… 既に王国は滅び、もはや、てお、くれ……」
「そんな、王国を出て半月しか経ってないのに……」
息絶えた兵士が、生気の抜けた眼で自分を見つめる。
「エリ姫、あなたを、恨み、ます……」
「キャアアアアーーッ」
「キャアアアアーーッ…… はっ!」
天井が見える。
ここは、どこ?
「ようやく目を覚ましましたか、エリさん」
声のする方を見る。
タバコを燻らせ、呆れたような表情のおばさんがそこにいた。
ドアに背を持たせて、腕を組んでいる。
(あれは夢、か)
ムクリと体を起こす。
頭を起こしたら、状況を思い出した。
私は、クレセントヒルズの仕事を終えてから家に戻ると、死んだように眠りに落ちた。
「やっと仕事に行き出したかと思ったら、丸3日間も眠って…… 寝ぼすけ姫には王子様も呆れ返ってるわよ。 ま、そんな相手、いやしないだろうけどね」
「……王子様、か」
クレセントヒルズで、私は助けを求めた。
そしたら、イルカが助けに来てくれた。
イルカが私の王子様だったのかしら?
意識したら、急に顔が火照る気がした。
「やめてよ、もう……」
「……何よ、乙女みたいな顔しちゃって」
私は、起き上がると急いで部屋から飛び出した。
洗面台に向かう途中、振り向いてこう言った。
「ご無沙汰のおばさんには分からないよーだ」
身支度を整えて、私は家を出た。
ラインでイルカと連絡を取って、今日からエリスマン亭の仕事を手伝える旨を説明。
すぐに返事があって、直接現場に来て欲しいとのことだ。
エリスマン亭に到着すると、叔父野さんとイルカと合流。
かなり心配されたけど、それより仕事がしたいと言った。
こうして、1周間後、無事にエリスマン亭の塗装が完了した。
その打ち上げを行う為、その日の夜に、私たち3人はニューグランドホテルへと向かった。




