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最終話 「最後のテロ2(燃え盛る暴走列車)」

卓二は抵抗虚しく射殺された。

ニュースで今回の事件は「燃え盛る暴走列車事件」とされ、大々的に取り上げられた。

死傷者は500人近くに上り、犯人も死亡し、どういう動機であったかわからずにいた。

後日、犯人が上げたと思われる動画が公開され、犯行の動機が明らかになった。


卓二はカメラの前で少し片側の口角を上げ、語り始めた。

「俺は社会的弱者だ。そして社会的マイノリティでもある。」

「、、、今回の事件はそんな立場の奴らからの警告だ。何とかしないとこういう事件は山のように起こっていくことになる。俺はただの火付け役だった訳さ。」

卓二はコーヒーをずずっと啜った。

「熱っ、熱っちいな、、、。」

と呟き、こう続けた。

「世間はおそらく俺の生い立ちや経歴を知って、同情したり、怒りに駆られているかもしれないが、そんなのは浅いんだよ。大切なのは仕組みだ、システムだ。特に日本の社会では、一度レールに外れたものや変わり者に対する姿勢が厳し過ぎる、、、。」

「だから俺がやったことはただの社会に対する復讐ではない、こんな社会にした奴らへの正当防衛なんだよ、、、。傷つけられたものは我慢する社会はもう終わりにしないか?傷つけられたものは弱者として、厄介者として脇に追いやられるのか?そんな社会はもうウンザリだとは思わないか?」

「俺を殺したら終わりではない。犯罪に対して予防策を実施しても無駄だ。きっと俺のような奴がまた現れて、別の形で事件を起こしていくことになる。後悔するのはアンタら多数派の凡人どもさ、、、。」

「まあ、言い訳させてもらうがこれでも結構社会のルールは守ってきた方なんだぜ。万引きしないし、学校でも皆勤賞だったさ。電車で並ぶ時は順番守ったし、年寄りには席譲ってたんだぜ、、、。な、笑っちまうだろ?」

「まあ、これが俺からの遺書として受け取ってくれや。じゃあ社会的弱者ども、マイノリティ、あとは頼んだぜ。凡人達への監視の目と復讐の手段はアンタらに託す。社会を変えていけるのは、俺みたいな奴らだからな、、、。いいか、凡人ども。忘れるなよ。いくら平和な世の中になったからって、社会を作ってきたのは、切り開いてきたのは俺らマイノリティだ。こんなことは俺らにとっちゃいとも簡単にできることをゆめゆめ忘れるな。」

卓二の動画はここで途切れた。

この動画はネット中に拡散され、さらに大きな議論を呼ぶことになった。


しかし、そんなことも束の間、数年後、また結局いつも通りの社会になった。

そんなある日、匿名でこんな投稿がネットにされ始めた。

「なあ、こんな方法で社会に復讐する方法があるんだぜ。それはな、、、。」


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