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第七話 弟子は実はとんでもなく凄かった



「なるほど・・師匠は異世界の人間だったんですね・・。

どうりで不思議な魔法が使えるはずです!」

「いや、一応魔法じゃないんだけどね・・・」


でも私が使う忍術は忍術と名前を変えた魔法みたいなもんだよなぁ・・。

不可抗力で弟子となったヒューゴさん。

すっかり敬語口調で私に接してくる。

何でこうなったのか・・・。


ヒューゴさんに出身国はどことか、一体どうやってそんなに強くなれたのかと、質問攻めされた。

最初は誤魔化そうと思ったけど、イケメン顔がどアップでくるんだもん・・。

きっと嘘は通じない・・。

他言無用の絶対秘密!を守れたら話してもいいと言ったら


「勿論です!師匠の言い付けには逆らいません!!」


と満面の笑みで答えてくれたから、私もちゃんと話さなきゃいけないだろう・・。

それに、なぜか分からないけどヒューゴさんなら話しても大丈夫、そんな気がした。

いわゆる忍者の勘?

そしてヒューゴさんはあっさりと信じてくれた。

疑ってる要素は全くない。

いいのかな?こんな都合の良い展開続きで。


「しかし聖女の召喚に巻き込まれるとは・・師匠も災難でしたね」

「うん・・。でも面倒な事に巻き込まれる前に逃げ出せたし、忍術がすごい万能だから、私はまだ運があると思うよ」

「さすが師匠、悲観に囚われないとは素晴らしいです!」


ヒューゴさんは第一印象とがらりと変わって、何を言っても称賛してくれる。

ここまでキャラは変わるもんだろうか・・?


「それにアムルート王国から出たのは正解だと思います。

あの国はあまり良い噂は聞きませんから」


うん、お城で見た王様の銅像からして性格良くなさそうだったもん。

補佐丸も王族は皆欲深いって言ってたしね。


「ところで師匠、師匠はこれからどうするつもりなんですか?」

「とりあえず、どこか街を見つけて冒険者ギルドに登録しようかなって考えてるよ。

旅をするにしても、ギルド登録した方が入国税免除になるし資金調達もできるだろうし」

「それならこの森を抜けて、3日ほど歩いた先に国があります!そこの冒険者ギルドのギルドマスターとは顔見知りですので、俺に色々任せてください!」


おおー、頼もしい!

ヒューゴさんも冒険者なのかな?


「ヒューゴさんも冒険者なの?だったらランクは?」

「ヒューゴで良いですよ!俺は一応Sランクの冒険者として登録してます」


・・・・・・ん?

Sランク?

Sランクって・・・・一番最高のランクじゃないの!??

そ、そういえばヒューゴさんのステータス見てない・・・。

私はこっそりヒューゴさんのステータスを見てみた。


【名前】ヒューゴ

【年齢】18歳

【種族】人族

【職業】魔法使い

【レベル】370

【魔力】1800

【攻撃力】1550

【守備力】1600

【俊敏性】1520

【運】1670

【スキル】アイテムボックス 槍術 全自然魔法 創製魔法 複製魔法 回復魔法 結界魔法 神聖魔法 完全無効化 魔力増幅 身体強化 重力操作


・・・・・・・・・・・・・・・。

何か色々すごい魔法がちらちらとあるような・・・。

レベルもステータス値も一般人とかなり差があるんだけど?

補佐丸、これってどうなの?


『お答えするでござる。長命の種族ならまだしも通常の人間ならばレベルは100超え、ステータス値は800超えれば最高値と言われているでござる。

よってこの者は桁違いでござる』


桁違い・・・なのにまだ強さを求めているなんて・・。

ヒューゴさんが探している魔法使いはもっと桁違いなんだろうか・・?

とにかく、Sランクだという事は納得した。


「Sランクって・・・ヒューゴさん凄いね」

「いえ、俺なんて師匠と比べたらまだまだです!」


あと俺は弟子なので呼び捨てでどうぞ!とまたしてもイケメン顔どアップできたので、私はこくこく頷いてしまった・・・。

イケメンには敵わない・・・・・。


「んじゃとりあえず、はやくこの森から出ようか。ヒューゴ、どの方角へ歩いて行けばいいの?」

「このまま東へまっすぐ2週間ほど歩けば森から出れます!」


・・・・・・・・2週間?

そんなにかかるのぉ!?

いったん、元の道に出た方がいいかな・・?


『主殿、ヒューゴ殿のおっしゃられた国へ行くにはこの森を通った方が一番の近道でござる。

元の道から行けば、それこそ何倍の時間はかかるでござる』


あ~そうなのかぁ・・・・

しかたない・・旅に出る時に野宿は覚悟してたもん。

それに私には忍術がある。

魔物が来ても補佐丸が事前に教えてくれると言ってたから、何とかなるだろう。


空も暗くなってきた。

この湖の傍で今夜は野宿かな?。


「師匠、師匠は夜どうするつもりでしたか?」

「一応、街で安い寝袋は買ってあるからそれ使おうかなって・・」

「それなら俺のテントを使ってください!普通の野宿よりは断然快適だと思いますっ」


ヒューゴはアイテムボックスから何か大きなものを取り出した。

テントだ。

白がベースで、民謡的な模様が描かれている玉ねぎみたいな形のテント。


「中に入ってみてください」


確かにテントなら雨とか防げるよなぁ・・・。

街ではテントも売ってたけど、あまりに高かったから購入は断念したけど。

あ、そういえば、ヒューゴさんも中で一緒に寝る事になるのかな?

十分二人で寝れそうな大きさだけど、もし俺は外で寝ますので!って言われたらどうしよう。

いや、一緒に寝るのもあれだけど・・。


とりあえず中を見る。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


テントの外観を見る。

普通のテントだ。

もう一度テントの中を見る。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


何という事でしょう。

テントの中はホテルでした。


な、何を言ってるのか私もさっぱりだけどとにかく!

テントの中はテントじゃなかった。


とにかく広い部屋が広がっていた。

見た目のテントサイズと明らかに空間の広さが違う!!

ベッドもあってテーブルもあって椅子もあってキッチンまである!

何だここは!?

私はまた違う世界に来てしまったのかー!?


「ヒ、ヒューゴ・・・これ、テント、中・・一体・・・?」

「これは俺が創製魔法で作った魔道具の一つ、【魔道テント】です。

強さを求めて旅をしていますが、夜くらいは静かに眠りたいと思い作りました!

結界魔法も施してあるので、魔物に襲われる心配もないですよ!」


わあ、何て都合の良すぎるテントなの!

こんなに優遇で良いのかしら?

私、運命に愛されてるのねっ!


・・・・・あまりにもご都合主義展開に性格変わりそうになったわ・・。

作りましたって、これ簡単に作れるもんなの?


『そこらの魔法使いでも、このような魔道具を作れる者は中々いないでござる』


・・・・・ヒューゴ・・・もしや君もチートキャラじゃないかい・・・?

こんなご都合主義な展開ばっかりで、もしこれが小説や漫画だったらブーイング満載だろうなぁ。


ともかく私達はこのホテル式テントで夜を過ごす事になった。


ヒューゴのチートさはまだこんなもんじゃありません(笑)←

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