ノーチラスの夜
岩山の広い洞窟を補強しトンネル状にし
入り口の扉を岩石のようにカモフラージュした
外からは一見ただの山にしか見えない基地が
ノーチラスの拠点
基地の中には巨大な倉庫が広がり 回収したお宝を種類別に保管していた
各メンバーの住居もあり
射撃場
重力を操作出来る事ジム
仮想の敵相手に体術を行える道場
医療施設
BARまで完備していた
そして
巨大な整備工場があり
そこにノーチラス愛用貨物船
Uボートが 保管してある
愛機 Uボートは 第二次世界大戦中にドイツが誇った潜水艦をネオクリスタル使用に改造した船で
水 陸 空 地中 宇宙を走れる 特別使用の輸送貨物空船だった
ノーチラスのこの装備は
まだゼウス社や神石産業が台頭する前に
地球の環境悪化に焦り 無計画に発掘を初めてしまった 国家や旧企業が計画に失敗し 消滅したあと放置された装備を ショッポが手に入れた
ショッポの財産であった
岩石にカモフラージュされた扉が開くとコンテナを乗せたトラックが
ノーチラスの広い倉庫に入ってきた
トカゲとドックチェリーも合流し
用意していた金属の檻に眠りについている大蠍を移す
はじめて大蠍を見た三人は想像していたより大きなその化物に興奮していた
一仕事終わらせたメンバーは
日頃 作戦会議も行うBARに移動する
それほど広くない店内には
カウンターの向こうに沢山の酒があり
使い込んだ木製のテーブルが壁側にあり
椅子がが5、6席ほどある
一般的なBARを少し小さくした感じだった
各々はいつもの定位置に座りくつろぐ
ストレートは入り口に一番近い席に腰掛ける
はじめて見る海賊のような基地や
明らかに凶暴なドックチェリーとトカゲを見て緊張してしまった
「その銃は本物か?」
ストレートの一番近くにいたドックチェリーがマックスマックスに手を伸ばした
彼女はマッドマックスを撫で回し遊ぶと
左目の義眼を不気味に赤く光らせ今度は
防弾仕様のベストの内側から珍しい武器を取り出し自慢しはじめる
16世紀頃のフリントロック式銃だった
「本物だぜ」
この大航海時代に海賊が使っていたような古い銃に
特注で作らせた弾と火薬を仕込んでいるらしい
ストレートはフリントロック式銃に興味津々だったが
いつ暴発するかわからない古い銃からさり気なく離れながら話を聞き始めた




