カミングアウトは突然に
目を覚ますと…
そこは前日とも違う豪華な部屋だった。
「おっ気がついたか?」
ライアンが声をかけてくれた。
「あっはい。すいませんいつの間にか寝てしまってました。」
寝ぼけ眼で答える。
「誰かが間違って酒をグラスにいれてたんだ」
「あー美味しい果実水だと思ってましたがお酒だったんですね」
ぼーとライアンを見ながら答える。
「すまなかったな」
頭を下げるライアン
「え!いいんですよ!気にしないです下さい!頭をあげてくださいよ」
私はあわててライアンに頭をあげさせようとした。
「あーまあ、俺、お前に隠し事をしてるからな…」
「え?隠し事?いや、私なんてまだ、知り合ったばかりですし、隠し事ばかりですよー。まだ全部話してはないです。気にしなくていいですよー」
急なカミングアウトしようとするので、ビックリする。
「身分を隠したままでは、モカの頼りにならないと思ってな
そろそろ国に帰るから…ついてきてくれるか?」
「ん?どう言うこと?」
話が全く見えない。
「実は…俺はトライアル帝国の第二王子なんだ!」
「えーーー!!!」
と、いきなりのカミングアウトを聞きつつ動揺とともに
あっ隠しキャラの隣国王子発見した
という
冷静な前世の日本人乙女ゲームマニアが顔を出すのであった。
☆☆☆
いきなりのカミングアウトに動揺したものの
今の状態にようやく気がつき
またも
動揺がはしる
いや!ここベットの上!
そして、ライアン上半身裸!
えっ!ええーーー!
またも、頭は混乱
私の服はフリフリのネグリジェだし!!
心のなかで叫びながら
ドジャーが大きくてモコモコしているから見えずらいけど…
どっどっどうしよー!!
とりあえず、精神衛生上のためドジャーに顔を埋める
「どうしたんだ?やっぱり嘘をついていたような男は嫌か?」
除きこんでくるイケメンの顔!
「あっいや、嫌ではないです。はい」
真っ赤な顔になりモコモコに顔を余計に埋めた。
こんな時こそ気を失いたいわ!
元気なもので気を失いたい時に失えないものだわ
「ふっ もう一つ言うとな、君には一目惚れだったんだ」
照れたように向こうを向き、片手で顔を隠している。耳が赤いのが分かり、きゅんとしてしまった
「ふっ船でですか?」
いやいや、出会って吐いた女のどこに惚れたのこの人!?