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エンディングの日、九月一日。『日常』

エンディングの日、九月一日。『日常』


始業式を終えた蛍と太陽は防波堤の岬へとやってきていた。

「くっそ」

蛍がイラつき、太陽が隣で馬鹿笑いをしている。

その日は体育館に全校生徒が集められ新学期の挨拶を校長が始めると、標的は騒ぎを起こした蛍に焦点を絞られた。

休みの間に嵌めを外して迷惑を掛けた生徒がいるだの、夏休みの宿題は絶対に提出させるだの、挙句にはクラスと名指しで発表してくるなど、散々痛めつけられた。

確かに心配も掛けたし、迷惑を掛けたと蛍も思う。だが、どうすることもできなかった事態を理解してくれない事にイラつきは募った。

加えて、

「でもさぁ、なんも覚えてないのか?」

現実の世界に消えている間の事を誰にも話せない。話せばそれはイタイ人所(どころ)の騒ぎではなくなる。ただでさえ、蛍はクラスメイトから質問攻めに遭い、アニメの世界の事を忘れたと誤魔化せば、あだ名は宇宙人に辿り着く始末。

「何があったのかさっぱり」

「ふーん」

同じ事を繰り返すこと何度目になるのか、昨晩、蛍が帰ってきてから家中、近所中、町中が騒ぎになった。

太陽の喜びようから、月の嫌味、太陽の母親からは説教、太陽の父親からはげんこつと踏んだり蹴ったりの割合の方が多い。だが、それはまだマシだったと蛍が思うのは、病院に連れて行かれてからだった。内科に始まり脳の検査まで、ありとあらゆる現代医療を進められ断り続けるだけで朝日は昇った。

思い出しただけで蛍から欠伸が出る。

「ねむ」

「お前だけじゃねぇって、」

「分かってるって」

帰ってきた蛍はいなくなっている間に起きていたことを色々聞いた。警察が出たことも、町中に蛍の公開写真が貼られたことも、母親がヤツレテしまっていたことも。

「ご迷惑をおかけしました」

「まったくだって、でもまぁ、帰って来たからいいけどな」

蛍は口に出せないが、同意見だと思う。

そして、帰って来られたからこそ、アニメの世界でした逆の決別をしなければならなかった。

その為に蛍は太陽を引き連れ海へとやって来たのだ。

「おっ、それ」

鞄が取り出したのは黒いDVDケース。

原因がそこにあるのかは不明だったが、あの日、あの時、現実の世界で最後にしたことはDVDを再生させたこと。だとしたら、一番可能性があるこれをそのままにはできなかった。

「中身なんだった、やっぱAのVですか?」

蛍はDVDケースを片手で持ち太陽の方に向ける。太陽は期待を込めた瞳で凝視していたが、次の瞬間には、

「ちょ、ちょっとまて、まだおれぇええ、みてなーい…………」

蛍の手によって沖まで投げられてしまった。

「中身? 俺は知らないな」

蛍はあの世界の事を嫌ってはいない。それにもう一度マザーやメイにホムラ、サンにグレイ、ムイに同僚、【ナレッジラウ】の住人、ついでにローヤル、他の人にも会いたいとは思う。けど、それは二度としてはいけない。戻って来られた事が偶然で方法が分からない以上、それが自分であっても他の誰であっても影響は大きい。

たった一か月でこれだけの騒ぎになり、太陽が言うように迷惑と心配を掛けた。

だから、それが蛍にできる唯一の罪滅ぼし。

DVDケースが暫く海の表面に浮かんでいる。だが、それもケースの中に水が入ると沈んだ。

これでいい、こうしなければならない、と蛍は何度も心の中で呟く。

「未練はあるけど、未練はない!」

「は? 意味わかんね?」

「分からなくて結構、さ、帰るぞ!」

「はぁ? まさか、アレ捨てに来たのかよ」

文句を言われるのは分かっていたから太陽を無視して蛍は我が家へ帰るために歩を進める。帰ってきたのが昨日の今日なら寄り道はここまで、また余計な心配は掛けられない。

そう思っていた蛍だったが、

ドンッ!

体当たりの衝撃で防波堤から海へと落ちた。

「はっはー、付き合わせた罰だ!」

太陽が遊び足りなかった夏休みの鬱憤を晴らし、落とされた蛍は海の中で太陽の姿を確認する。そのまま海面に顔を出さず、防波堤の下に開いている穴を潜り太陽の後ろへと回る。

静かに防波堤に上り、蛍が落ちた場所を覗き込んでいる太陽を蹴飛ばした。

「やられたらやり返すって忘れたのか?」

頭から落ちた太陽が焦った様子で海面に顔を出した。

「ごほげほっ、てめぇっ!」

「ははははははっ、じゃあな」

「ちょ、ちょっとまって、おいてくな、こらっー!」

思い出は決して忘れない。

そして、それだけを胸に秘めた。

それで火村蛍、高校二年生の夏の大冒険は幕を閉じる。


思い出になったアニメの世界の事を思い出しながら――。


「よし、今日はグレイと勝負だっ」

「サン、てめぇ、調子に乗るなよっ」

「またやってるよ」

「ホムラちゃん自分の仕事してくださいっ」

「ぐ、メイのクセに……」

「はいはい、いいから行こう」

「おーい、誰か合図してくれー」

「アタシがしてやろうかい?」

「おっ、たの――げ、マザーッ!?」

「遊んでないでっ、仕事しなッッッ!!!」


「「は、はいッ!」」

「「はーいっ!」」


活動報告にも書かせていただきましたないようですが、


オマケ(リアニメーション)の作品も

18時頃にUPを予定しています(忘れなければ……)。

(オマケ)に関してはついさっき書いたばかりで短いですが、

楽しんでいただければ幸いです。


それでは改めまして。


リアニメーションにお付き合い頂きありがとうございました。

今回でリアニメーションは完結作品になります。


ページも長ければUPするまでに時間が掛かってしまい、

なんとお詫びして良いやら(テヘぺロ♪)


……ほんとすいません。

年齢も年齢なのに……自分自身にがっかりです。


冗談はさておき、

最後まで読んでいただいた方には本当に感謝を。


UP途中でメッセージを下さった(名前書いちゃまずいか)???様、

本当にうれしく何度見返したかわかりません。

あなたのおかげでテンション上がりまくりでした。

UPされている作品はまだ最初しか拝見していないのですが、

読み終わり次第ご返信させていただきます。(遅くて申し訳ないです、テヘぺロ←殺してください。)


ご意見などなくとも読んでいただいた方の存在はアクセスカウンターを通じて励みになります。


本当にありがとうございます。



今後については活動報告の方で書かせていただきますが、

一旦のお別れをさせていただきます。


改めまして、

リアニメーションお付き合い頂きありがとうございました!!

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