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痴漢考〜改訂版   作者: 遥(はるか)奏汰(かなた)
2/11

第1話〜MRI室の怪

前書き

皆様、こんにちは。


 今回は、私が3年前に体験した、とある大病院での信じられないような本当のお話をお届けします。


 MRI検査という日常から少し離れた空間で起きた、忘れもしないあの数秒間——。思い出すだけでも悔しさが込み上げてきますが、皆様への注意喚起と防犯の意味も込めて、包み隠さず書き留めることにいたしました。


 どうぞ最後までお付き合いいただけましたら幸いです。


本文

 さて、続きましてもわたしの実体験からのノンフィクション的なお話に御座います。


 飽きずにお読み頂けましたら幸いです。


 えー、時は3年前━━。でも、はっきりと脳細胞が記憶しておりますので夢でも嘘でもないのですけれどね。


 ちょっと脳に悪い部分がありまして、脳の定期検査の為に、とある大病院でMRI検査をする当日のお話でありまます。


 MRIの検査室の前には、ロッカーと更衣室が準備されております。MRI検査器に入る前には必ず磁石にくっつく金属の類はすべて脱ぎ、取り外さなければならないのは周知の事実。私だってそれに逆らうわけには参りません。


 検査に携(たずさ)わる診療放射線技師から私も告げられました。『何か金属の類を身に着けておりませんか?』


 と。そこでわたしはふと気づきます。既に腕時計や眼鏡、硬貨、家の鍵などはロッカーに仕舞ってあったのですが……。


『あ、ブラジャーしてます。ホックの金具も駄目でしょうか?』


 と。すると技師は、


『あー。それも駄目ですね。下着もお外しください』


 と、極めて小さな更衣室に案内され、ブラジャーを外すよう促されたのです。


 目隠し程度のカーテンが外から静かに閉められると、私はそそくさとカーディガンを脱ぎ、ブラウスを脱ぎ、インナーキャミを脱ぎと順番通り、ブラジャーを外す作業に入ります。いよいよブラジャーを外す段にまで到達し、フロントホックを外して胸が自由になったと思うその瞬間のことてす。


 突如として、カーテンが音もなくすう、と開いてゆくのを私は視界の端に捉えたのです。私にはもはや、身構える隙(すき)すらありません。長く思える時間。今考えれば6、7秒でしょうか。私の乳房は、カーテンの外側に居る男性技師の目に晒さらされたのであります。


 信じられないと思われるかもしれませんが、私はその間、身動きひとつ出来ないでいたのです。声をあげる勇気もありません。カーテンの外側の状況もわからないから、覗き魔ほ、一人とも限らないから、威嚇をしたり助けを呼んだりも出来なかったのです。たまって怖いのだもの。声を出したらかえって乱暴を働く口実を与えるようなものだからね。


 びっくりし過ぎて身体が固まったようになって、バストを隠そうという反応にも至れなかったのです。


 そして、そんな悪夢とも呼べる数秒が過ぎた後に向こうからカーテンは閉じられ、何事もなかったかのように時間が流れはじめました。


 私はこのようなことは初めてではなかったのですが、それでも呆気に取られてしまい、誰にも相談できないし、証拠がないから通報しても信じてもらえないだろうし。で、悔しい思いに沈みまして、結局その日の出来事は泣き寝入りという結果になってしまったのです。今考えれば悔しいですが。


 皆様方、痴漢なり覗きなりといったものは、被害者が美しいから、可愛いからやられるというものではなさそうです。あれは単に、隙がありそうだから、やりやすそうだから、反抗しなさそうだからされるのです。


 念には念を入れて慎重に生きましょう。


 余計なお世話かもしれませんけれど。


後書き

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


思い出すだけでも胸がギュッと締め付けられるような出来事でしたが、時間が経った今だからこそ、一つの言葉として書き残しておきたいと思い筆を執りました。病院や検査室といった「絶対に安全であるはずの場所」でさえ、ふとした隙間に思いもよらない悪夢が潜んでいることがあります。


もし同じような場面で固まってしまった経験のある方がいらっしゃったら、「どうして声を上げられなかったんだろう」とご自分を責めないでほしいと思います。そして、このつたない体験談が、皆様が日々を少しだけ慎重に、ご自身を守りながら過ごすための小さなきっかけになれば幸いです。【尚、こちらの草稿は、改訂版です

前原稿より大幅な誤字脱字訂正ら加筆修整行っております。】

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

思い出すだけでも胸がギュッと締め付けられるような出来事でしたが、時間が経った今だからこそ、一つの言葉として書き残しておきたいと思い筆を執りました。病院や検査室といった「絶対に安全であるはずの場所」でさえ、ふとした隙間に思いもよらない悪夢が潜んでいることがあります。

もし同じような場面で固まってしまった経験のある方がいらっしゃったら、「どうして声を上げられなかったんだろう」とご自分を責めないでほしいと思います。そして、このつたない体験談が、皆様が日々を少しだけ慎重に、ご自身を守りながら過ごすための小さなきっかけになれば幸いです。

【尚、こちらの草稿は改訂版です。前原稿より大幅な誤字脱字訂正や加筆修正を行っております。】

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