二日目~妖精~
「ねぇ。」
盗賊の家から大分歩いたところで
リーナが口を開く。
「なんだ?」
ジランが聞く。ちなみにキリは前の
ほうで黙って歩いており、二人の
会話は聞こえない。リオンはジランの横を歩いている。
「さっきの話だけど。」
「俺がキリより強いってやつか?」
「うん。」
「言ったろ。リオンのいい間違い
だって。なあ?」
「うん。」
ジランがリオンに聞き、リオンが
ジランのほうを向いて答える。
「どうやったらそう言うふうに言い間違えるの?」
「知ってたか?リオンは四歳の子供だぞ?そりゃ間違えることだって
あるさ。」
「そうだったの!?」
リーナが驚く。まあ当然だろう。
普通、こんなに四歳の子供は
喋れないから。
「すごいのね。リオンって。」
「うん!すごいんだよ!」
リオンはとてもいい笑顔で言う。
「あれはやっぱり勘違いだったの?」
「うん。そうだよ。」
リオンは普通に答える。
とても嘘をついてないような自然な
言い方だった。
「さっきも言ったろ。」
ジランが言う。
「うん。そうだよね。」
リーナの言葉を最後に会話は終わる。
「お疲れさまでした。今回の報酬です。」
ジラン達は依頼を受けられるところ
で報酬を受けとる。ちなみに
現在時刻は十二時半。
「ありがとうございました。」
ジランは礼を言い、そこを出る。
ちなみにキリは町に戻ってきた
ときに「もう用はすんだから。」
とどこかに行ってしまった。
「さすがに腹減ったよな。飯食いに行くか。」
「やった〜!」
リオンが無邪気に喜ぶ。
三人は前も行った店に入り昼食を
とる。
「三万ゼンか。まあこんなもんだろ。」
ジランは受け取った小包の中を確認
する。
「そんなに貰えるの!?」
「まあ、こっちは命かけてんだからな。そろそろ出よう。」
三人は会計をしに行く。
「一万ゼンになります。」
「はい。」
「お食事券ですね。では一割引き
させてもらいます。丁度頂きます。これをどうぞ。お食事券です。」
「ありがとうございます。」
ジランは券を受け取りながら言う。
「ありがとうございました。」
その声を背に店を出る。
「もう一度依頼受けれるか?」
「大丈夫!」
リーナが元気よく答える。
「よし行くか。」
三人は依頼を受けに向かいの酒場に
入る。
「すぐ前なんだけどね。」
リーナが店に入って言う。
「まあな。」
ここは酒場でもある。
(これにするかな。)
ジランは依頼書に手をかける。
−ブラットゴースト討伐−
ランクはC。
(いや、さすがにリーナがいるのに
これはきついな。)
ジランは依頼書をもとの位置に戻し
再び違う依頼を探し始める。
後ろの二人は楽しそうに雑談している。正確にはリーナがリオンの
話相手になっている。
ジランはふとある依頼書に目を止める。
~妖精退治~
妖精を五人以上捕獲、排除。
人数が増えるにつれ金額も上がる。
五人では十万ゼン
ランクE
「これはいいかもな。」
ジランは一人呟く。
「どうしたの?」
リーナが依頼書を横から覗こうとする。
「妖精退治。」
そういいリーナに依頼書を渡す。
「妖精の略奪か。人間を下等種族
として見てるもんね。妖精は。」
今回の妖精は旅人を襲い金と食料
を奪っていったらしい。
「たちが悪いな。下級妖精なら俺達でもいけるだろ。場所はここから
少しある湖か。」
ジランは依頼書に書いてある場所を自分の持っていた地図で確認する。
「明日にするか。リオンも疲れてるだろ。」
「うん、疲れたよ。」
力を使っていないとただの子供なのでリオンは大分疲れていた。
「じゃあリオンの服買いに行こ。
いつまでもこの格好じゃあかわいそうだし。」
リオンはところどころ破けた服を着ている。
「体もきれいに洗わないとね!」
リーナは張り切っている。
「じゃあ俺は湖に下見に行ってくるよ。」
ジランが言う。
「駄目だよ。それなら私も行く!」
「俺には服とか分からないし。
けっこう時間かかるだろ?無理は
しないから。」
「本当に無理しない?」
「ああ。絶対にしないよ。」
「...分かったよ。怪我しないように気を付けてね。」
「ああ。それじゃこれ出してくる。」
ジランはそれを受付に持っていき、
閃光弾を貰った。期限は五日らしい。
「それじゃあ宿屋でな。」
「うん。」
「カッコ良くして貰えよ。リオン。」
「うん。」
「今は二時か。八時くらいには帰ってこれると思うから。」
「そんなに遠いの?」
「分からない。ただ行きといろいろ調べる時間と仕掛ける時間と帰る時間合わせたらそれくらいなるかもな。」
「...絶対無理しないでね。」
仕掛けると言う言葉でとても不安に
なるリーナ。
「分かってるって。それじゃ、
行ってくるよ。」
「いってらっしゃい。」
「ああ。」
ジランは妖精の住む湖に向かって
歩き出す。




