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信じる勇気2  作者: シュン
一章~旅立ちの時~
4/12

二日目。~銀の子供~

「ふう。」

ジランはとりあえず、倒した盗賊達を縛り上げる。だが、ゴツいのは放置。

「あとはお前だけだぞ。」

倒れている盗賊に話しかける。

「やっぱばれてたか。体重が軽くなる指輪まで使ったのにな。」

盗賊は立ち上がりながら言う。

「ウインドキャノン」

ジランは両手を前に構え、大きな風の

塊を放つ。

しかし、男はそれが当たっても、吹き飛ばず、平気そうにしている。

「もう終わりか?」

(このグローブはこれが遠距離の最大の威力みたいだな。)

「いやまだあるよ。」

「じゃあ一発俺にやってみろよ。」

「手加減できないぞ?」

「いいさ。」

ジランは盗賊の前にくる。

「じゃあ一発やらせてもらうよ。」

ジランは右腕を引く。

「風拳」

ジランは勢いよく、盗賊の腹を殴る。

「ぐあ!」

盗賊は小屋の壁にぶつかり、気絶する。

「バカで助かった。近距離はもうちょいいけそうだな。」

そういいながら、小屋を廻り、気絶して倒れている盗賊達を見ながら、扉を開けようとする。手は扉を開ける寸前に止まる。

(なんだ?)

なにかを感じ、ジランは辺りを見回す。

すると、木の影に誰かいるのを見つける。

「誰だ?」

ジランが少し大きな声で言うと木の影から

四歳くらいの銀色の髪で瞳が銀色の少年が出てきた。

(銀色の髪と銀の瞳...。俺と同じ種族か。髪と瞳が銀色なのは気持ちが高ぶっている証拠だな。)

ちなみにジランの髪の色は黒で瞳の色も

黒だ。

「どうしたんだ?」

「山賊を倒しに来たんだよ。」

少年はジランの方に歩きながら無表情で答える。貧相な身なりをしている。

「なぜだ?」

「森の食べ物取っていくから。」

「一応言っておくが俺は山賊じゃないぞ。」

「分かってる。僕と同じ種族だね。」

少年はジランの前で止まる。

「なんで分かった?」

「強い力感じる。」

「そうか。俺の仲間にそのことをいうなよ?小屋から出てくるからな。」

「じゃあ、僕のお願い聞いてくれたらいいよ。」

「なんだ?」

「僕を外に連れていって。」

「なんで?」

「外の世界を見たいから。でも、一人じゃ

不安だから。」

「俺達も旅してるからいいよ。外の世界を

いっぱい見れるだろ。」

「やった!」

少年は無邪気に喜ぶ。

「でも、さっきのことは絶対にいうなよ?」

「分かってるよ。」

「名前は?」

「リオン。」

「中の盗賊達は全部かたずけたぞ。さあ、力を見せてくれ。」

小屋の中からキリが出てきて言う。

「よし、じゃあ閃光弾打ち上げるぞ。」

ジランはポケットから小さめの筒を取り出し地面に置く。

「その子は?」

「とりあえずここから離れるぞ。」

ジラン達は筒から離れる。

しばらくすると、筒から光が上がり、凄まじい光と共に爆発した。

「この子はさっきそこにいた子供だよ。

名前はリオン。」

ジランが木を指しながら言う。

「どうしてこんなところに?」

「山賊を倒すためだってさ。そうだな?」

「うん。」

「そういやまだ名前言ってなかったな。

俺がジランで横にいるこいつがリーナ、

後ろにいるやつがキリって名前だ。」

「よろしくね。」

リーナが優しく微笑みながらリオンに言う。

「うん!」

リオンは元気よく答える。

「早く力を見せろ!」

キリが叫ぶ。

「山賊は全員倒れてるぞ。どうやって

みせればいいんだ?」

「俺と決闘しろ!」

「山賊十一人三分で倒したやつを俺一人で

倒せるわけがないだろう。」

「え?倒せないの?」

リオンがとても不思議そうに聞く。

ちなみにリオンは山賊がもういないと知って安心したのか、瞳も髪も黒になっている。つまり、力を抜いている。

「あんなんに勝てるとは思わないよ。」

ジランが言う。

「力はジランのほうが上だよ?」

リオンは生き物の力がだいたい分かる。

ジランとキリとでは力が違い過ぎると感じた。だからジランがキリに勝てないというのがとても不思議だった。

「え?そうなの。」

リーナがリオンに聞く。

「うん。」

「どれくらい違う?」

「えっとね、ぜんぜん違うよ。」

「まあそりゃ違うだろうな。何人も斬ってきたやつに勝てるとは思わないよ。さあそろそろ行くぞ。」

ジランが歩きだす。

「こんなに言われれば決闘せずにはいられないな。」

キリが歩きながらメラメラ燃える。

「なんでそんなに決闘にこだわるんだ?」

「どちらが強いかはっきりするからだ!」

「さっきリオンが俺よりお前のほうが

断然強いって言ってたろうが! 」

ジランはキリが大声で叫んだので少し苛立ち叫ぶ。

「そ、そうなのか?しかし、お前のほうが

断然強いと言っているように聞こえたぞ?」

「少し言い間違えただけだ。そうだよな?

リオン?」

ジランはリオンに聞く。

「うん。そうかも。ごめんね。」

リオンはジランの気持ちを読み取り、最善と思う答え方をする。

「別にいいよ。」

ジランは普通に返す。


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