公爵令嬢と決闘です。これが乙女ゲームのイベントですよ?
王太子妃としての教育を受けることになりました。
この体のスペックは高いので、すぐに王太子妃教育に慣れました。
さすがは普通(笑)のヒロインなのですよ。
いえ、そうだから、王太子妃になってもハッピーエンドを迎えられるのですね。
本当に普通の男爵令嬢であれば教育に付いていけず落ちこぼれて、バッドエンド直行なのです。
普通(笑)のヒロインに戻った私は、チマチマと王太子ルートのイベントを進めます。
ゲームで言えば、3年目中頃のパートです。
そろそろ公爵令嬢襲撃イベントが発生するはずなのです。
「決闘よ! 決闘を申し込むわ!」
予定通り、公爵令嬢が決闘を挑んできました。
この世界の特徴ですが、貴族は魔法使いで、高い戦闘能力が求められます。
普通に考えると統治能力の方が大事だと思うのですが、中世レベルの世界という事なので、戦闘能力が大切なのです。スパルタですね。むしろ古代なのですか。
だからか、公爵家の御令嬢は公爵家に相応しい戦闘教育を受けており、その魔力の高さも相まって、ゲームだと彼女は最後の難関として描かれます。
バトルで解決するのは脳筋だと思うのですが、女らしい陰湿な苛めなどを話のメインにすると、リアルではありますが禍根が残りますからね。
こうやって殴り合った方が上下関係がハッキリ分かりますし、サッパリとした雰囲気で話がまとまります。
リアルさよりも、物語としての後味が大切なのです。
では、公爵令嬢様。
少し、あたま冷やしましょうか。
勝負は一瞬で終わらせました。
全身を氷で覆い、拘束して終了ですね。
相手本人に直接魔法を使うとレジストされてキャンセルされる事もありますが、周囲に働きかける分にはその様な心配はありませんよね。
ですので氷で覆い、あとは氷が砕かれない、融かされない様にすれば終わりなのです。
あとは酸欠と体温低下でノックダウン。傷一つ付けずに勝てました。……心には大きな傷を付けてしまいましたがね。
「お姉さま!」
「完膚なきまでに負けたことで、懐いて保身に走ったという事でしょう」
完全勝利の対価として、公爵令嬢が下ぼ……義理の妹になりました。
可愛いから許しますよ。
「御兄様~~」
ああ。
王子様の義妹になったという見方もできましたね。
さすがは公爵令嬢。強かですわ。




