光無き成長期
人はどうにもならないことが起きた時!
落ち込むか!
立ち向かうか!
逃げるか!
どれを選択しても自分で選んで来たこと!
優しい神様が用意してくれたこと!
と思えたら、どうにもならないことは、ほぼ解決したも同然なのだか!
と言うより、どうにもならないことは落ち込んでもどうにもならい!
立ち向かってもどうにもならない!
逃げてもどうにもならない!
どうにかなったら、どうにもならない出来事ではなくなる!
どうにもならない出来事は、ただ時間が浄化してくれる!
その時間をどう過ごすか!
その時間の過ごし方を学ぶときが来たチームがある!
ビーチで行われる球技でアマチュアのまま全国三冠を獲ったチームは新たな高みを目指して鍛練期に入っていた!
エースだった崇は関東の強豪チームに移籍し、チームは新しい色に変わりつつあった!
そんな中でチームに、また新しい動きが起きた!
現役を退きチームのサポートをしていた代表のヒロさんが監督に就任した!
チームは新たな船での航海が始まった!
まだマイナーではあるがチーム数も増えてきて移籍する選手も増えいろんな意味でビーチは大きく変わろうとしていた!
以前とは違う大海原に期待と目標を抱いて、またこのチームは大波を乗り越えていく‼
全国三冠を獲ったチームは意識も高くトレーニングに行くと男の方が良い刺激をもらって帰るほどメンタル的には言うことはなかった!
なかったはずであった!
春先からリーグ戦が始まり順調に勝ち点を上げて夏に突入した!
ここら辺からリーグ戦トップ戦線の戦いになる!
この戦いでチームは負けないにしても引き分けが続いた!
それでも、この接戦が実力になる!引き出しになる!と前向きにリーグ戦は進んでいった!
そして8月!
全国大会出場を決める大会が地元開催で行われた!
男もサポートに駆けつけた!
会場に着いたときには初戦がちょうど終了した時だった!
結果は3-1勝利!
だがもっと点差があっても良いと思われる相手だった!
次勝てば決勝トーナメント!
次戦に備えてミーティングが始まった!
その中でヒロさんは初戦の試合内容の悪いところはあまり触れず良いところをもっと広げて行こう!
声がけもプラスな言葉がけをして行こう!と素晴らしいミーティングをしていた!
が!男はこのミーティングは素晴らしいと思った!
思ったが勝負事の世界でプラス思考一辺倒はまだ受け入れられないのが現状である!
男はどんなにプラスな言葉プラスな行動で行こうが勝てないときは勝てない経験をしてきた!
男はいつもチームに接していないからプラス思考一辺倒でも受け流してもらえる!
ヒロさんは常にチームに関わっている!
この先ヒロさんにやってくる経験を思うとちょっと心が曇ったが、すぐにやはりヒロさんくらいになると進んでレベルの高い成長を望むんだと曇った心に光を差した!
ミーティング後、キャプテンが男に話しかけてきた!
「最近メンタルのことがわかって来ました!
やっぱり笑顔や言葉が大切ですよね!」
男は笑顔で答えた!
「スゴいですね!その事を悟ったんであれば後は実践あるのみですよ!
みんなわかったら終わり、悟ったら満足してせっかくそれ以上に成長出来るのにそこで止まってしまう!
笑顔と言葉が大切だとわかったら、これからいろんな場面で笑顔と言葉を出していくことになると思います!
キャプテンなら良い笑顔と言葉が出るでしょうね!」
キャプテンは「そうなんですか!」とあまり意味がわかってないような感じで会話は終わった!
このチームは、この年まで6年連続で全国に出場していた!
キャプテンも主力の選手たちも経験豊富で若手選手達を引っ張ってチーム状態も良くなっていた!
そして決勝トーナメントをかけた戦いが始まった!
相手はリーグ戦トップチーム!
前半!中盤戦は互角の戦いで進んだ!
この日、男はいつもベンチから試合を観戦するのをやめて少し離れた所から観戦した!
試合を見ていてベンチ内からの声がけも選手同士の声がけも試合に対する態度も前向きに全力でやっていた!
物事にはどうにもならない出来事が起きる!
回りのチームは選手補強や移籍などでチーム力を強化し、全国三冠を獲ったチームを徹底的に研究して挑んでくる!
こちらはエースが抜け若手が入り監督も新たに新しい思想!
新しい戦術で、最強のチームを創っていく!
そんないろんな事を客観的に見るためにちょっと離れて観戦していた!
後半に入り、どちらのチームも動きが落ちたわけでもなく攻守攻防の中、相手の攻撃が炸裂した!
こちらの動きが落ちたわけでもなく、その後も得点を重ねられた!
全国三冠を獲ったチームは今まで見たことのない点の入れられ方で惨敗、7年目で全国の道は閉ざされた!
試合後、いろんな表情を見せながら選手たちは応援団に感謝の言葉を言っていた!
男のところにキャプテンが来た!
「もう負けるって思ったときも笑顔をしてみたんですけどね!」
そのキャプテンの言葉に男はある話をした!
「奇跡を起こす時って無限小の力が必要なんです!
あのアスファルトに咲く雑草は奇跡です!
あの雑草はアスファルトを突き抜けないなんて思ってないんです!
ただひたすら小さい力で天に伸びてるんです!
ひたすら持てる力で天に伸びる力を出していると天に抜ける道が見えたりホントにアスファルトを突き抜けたりして光を見つけるんです!
光を見つけ無限小の力で地上に出てきたあの雑草は奇跡なんです!
キャプテンがどうにもならない試合の中で笑顔になったことは、この無限小の力と一緒ですよ!
笑顔と言葉が大切だとわかったキャプテンにはこれからも笑顔と言葉を出せない場面でも出さなきゃいけないときが来ます!
今日は奇跡は起きなかったかもしれないけど俺からしたら、あの状況で笑顔になれたキャプテンは奇跡ですよ!」
男は力強く言った!
「大丈夫です!全て起きていることは想定内!このチームは必ず強くなる!
ただ同じ成功法則は起きないんです!
全国獲ったときは勝ちながら常勝しながら強くなった!
新しいチームは負けながらでも強くなるという一段階レベルの上がった成功をするだけですよ!」
キャプテンは少しニヤケて頷いて立ち去った!
その後も何人かの主力に同じような事を言って最後にヒロさんに挨拶をして帰ろうと思いヒロさんの元へ駆け寄った!
男
「ヒロさん!ミーティングでの話は素晴らしかったですよ!」
ヒロさん
「聞いていたんですか!」
男
「あの考え方で日本のスポーツ界で実績を出しているのは、まだほんの数人だと思います!
まだまだ根性論、試練、を必死に乗り越えたものが成功できるという考え方が蔓延っている中でヒロさんは最先端のことをやろうとしている!
だからミーティングの中で、さすが!と思いながら今日のような惨敗も経験しないといけない!
回りにいろいろ言われる!のを想像して少し心は曇ったけど、もうヒロさんが口に出した以上ヒロさんなら大丈夫、今までも最幸〰の笑顔で乗り越えてきたのを見てきたので、これからもしっかりサポートしていきますよ!」
ヒロさん
「ありがとうございます!」
二人は握手をして男はその場を後にした!
今は、このチーム全員が、光どころか足下の道さえも見えないかもしれない!
だが冷静に見ても新チーム!新監督!新しいチーム戦術!新しい思想!
これが定着するのに数年かかる!が無限小の力を出しているキャプテンがいる!幾多の試練を乗り越えてきたヒロさんがいる!
光無き成長期だが帰りの車の中で「大丈夫!」という言霊を唱えながら、このチームの最強になる姿を思い浮かべ笑顔になる男であった!
つづく!




