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Unlimited Fight  作者: マコト
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三つの必殺技

『それでは解説も終わったところで第二ラウンド行きましょうか! 準備はいいかい? レディ……ファイト!』


  一ラウンドはたまたま勝てたようなものだ。実際はこちらの方が押されているのだから、攻める!


 開始直後に魔法の詠唱をつぶしに行く、その戦法は変わらない。ただつぶしに行くだけじゃない。先ほどのようにカウンターをくらう可能性もあるが、ヘインズワーズのような魔法メインのキャラはなにより距離を取られることが致命傷となる。


 だから多少危険を冒しても詰めることを選択したのだが、


「くっ!」


 またもやこちらの戦法を見透かしたように裏に回られる。そして、息をつかせぬ間に魔法を展開。

 まずい、このままじゃあ……。


『さあ、ここでFumy選手は魔法を展開、どうするHumito選手!?』


 避けて相手のゲージが尽きたところでまた立て直しを図るしかない。だが、避けきれるか!?

 

 展開されて魔法が次々と襲い掛かってくる。幸いスピードをかなり上げていたおかげで紙一重のところで避けられて入るものの、全てを避け切るには……


「しまっ!?」


 そんな思考に囚われてしまった直後、アケコンのレバーから指を滑らせてしまい、操作を誤った結果あっというまに決着がついてしまった。


『おおっと、今度は一転Fumy選手があっさりラウンドを取りました。これはどういうことでしょう?』


「完全に焦りましたね。Fumy選手は相手に考える隙を与えないほど試合の組み立てが早いです。開始直後の相手の動きを見て、決着までのビジョンを見据えている。一ラウンド目はこれがアダとなりましたが、このラウンドでは活きましたね」


『さすがベテランプレイヤーといったところでしょうか、勝負の行方は第三ラウンドへと持ち込まれました!』


 試合間の実況とケン兄の掛け合いを聞きながらも考える。アレを使ってしまうべきだろうかと。


 いちおう策はあった。ただ、これは鈴羽と戦う時の為に出来ればとっておきたかったものだ。しかし出し惜しみしてここで負けてしまっては元も子もない。なら――。


 ステージの脇に視線を向ける。そこには心配そうにこちらを見つめる真白の姿があった。真白に一つ頷いて見せると、真白は僕の意図を察したのか頷き返してくれた。


『さて、では運命の第三ラウンド、果たして勝利の女神はどちらにほほ笑むのか!? 第三ラウンドレディ……ファイト!!』


 開始直後、今度は動き出さず相手の動きを見る。するとこちらが動き出さないのを見てすこし迷う間があったが、やはり魔法を展開し攻撃に移ってきた。


『これはどうしたことでしょう? Humito選手、魔法展開をつぶしにいきませんでした。これでかなり不利になってしまったのではないでしょうか?』


 そう、確かに守ることを考えると不利になった。でも、相手が魔法を展開してくれたことで、ゲージがゼロになった。これで技をあてても相手がゲージ消費で抜けることが出来なくなった。


 一、二ラウンドで魔法を喰らってしまったが、幸い相手が魔法展開中にどういう風に動くかが見れた。そして、僕が今からやろうとしていることにその情報はかなり重要となってくる


 カギとなるのは三つの必殺技。修治に考えてもらった今回の必殺技三種は、いずれも攻撃のみではなく移動や回避に使えるようにデザインしてもらっている。この三種のうち二種を移動に使用し相手をかく乱して、最後の一発をフィニッシュブローにする。


 二ラウンド目の動きを見る限りギリギリ当てることはできそうだけど、かなりシビアなタイミングになる。失敗すれば即負けに繋がるが、勝ち筋はもうこれくらいしかないだろう。


 やれるかじゃない、やるんだ!


『Humito選手、避ける避ける避ける! しかしこのままだと攻めに転じることは難しいか!』


 まだだ……まだその時じゃない。あと二歩……一歩……ここだ!


 ヘインズワーズが前に詰めた瞬間、一つ目の技『血走』のコマンドを入力する。地面に沿って直線的に攻撃する技で一気に画面端まで移動する。そこから『落葉』のコマンドを入力し大きくバックジャンプ、相手の真後ろに移動。


 そして、


「ここ!!」


 最後の〆、新技の『千影』。相手を捕え左右に細かく移動しつつ切り刻む。魔法使いで耐久力の低いヘインズワーズが、極限まで火力を高めたこの技に堪え切れることはない。文字通りの必殺技。


『決まったあぁぁーー!! この大会では唯一のオリジナルモーション技の三種を惜しみなく使っての勝利! これぞUFの醍醐味ではないでしょうか、蒼梅さん!?』


「必殺技の一種だけオリジナルに変えている選手はいますが、三種全てオリジナルを積んでいるのはHumito選手の使っているJOKERmk2のみですね。キャラ製作者であるMashiro氏も大したものです」


 真白の方をちらりとみると、ケン兄のコメントにどこか恥ずかしそうにしていた。


『そうですね。以前Kurobaneと戦った際もHumito選手はMashiro氏のJOKERを使用していましたし、これはタッグの勝利と言うことでしょうか。何はともあれ、Humito選手、二回戦進出決定!』

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