e-Sports部(仮)結成!
「面白そうじゃん。よし、俺ものった!」
1-Bから戻ってすぐ修治に部活のことを話すと、あっさりと僕の提案に乗ってくれた。まあこういう楽しそうなことは好きだったと思うから誘ってみたんだけど。
「瑠璃ちゃんと……一年の真白ちゃん? もいるんだろ。これで四人揃ったし、直ぐにでも活動できるんじゃね?」
「どうだろう、その辺の細かい部分はヤマ先に聞かないとかな」
ただ部活に必要な最低限はこれでそろった。直ぐにとは言わなくても、活動できる日は近いのかもしれない。
「真白ちゃんってさ、車いすの子だよな」
「知ってたの?」
「あぁ、有名だぜ。すごくツンツンしてるって」
「いや、本当はいい子なんだよ。とっても」
「分かってるって。じゃなきゃそこまで史人が入れ込むはずないもんな」
「いや、入れ込んでるって……」
「隠すな隠すな、可愛いって噂もあるぞ。一目惚れしちゃったんだろ?」
「いや、だから」
やたらと僕と真白の仲を疑ってくる修治。確かに真白は可愛いけど、そんな邪な感情は抱いては……いない、はず。多分。なにか力になってあげたいって気持ちは、あるんだけれども。
「じゃあ放課後にでも会いに行こうか」
「あ、それなんだけど修治今日ヒマ?」
「ん、暇だけど」
それがどうした? という修治。実はもう一つ考えていたことがある。
「もし放課後にヤマ先に相談して部活として活動できそうだったらさ、顔合わせも兼ねてうちの家で軽く親睦会でもやろうかと思ってるんだけど」
「お、マジで! 史人の家久しぶりだな。やろうぜ!」
「じゃあ、今日の放課後……真白を教室まで迎えにいくけど、大丈夫か」
「あぁ、俺はそれでオッケー」
よし、あとは放課後ヤマ先に申請書を提出して、放課後は教室に瑠璃と真白を迎えにいって、帰りにお菓子とジュースも買って、やることがいっぱいだ。まだ活動できるか決まったわけじゃないけど、できるって思わなきゃできないもんな!
※
そして――。
「では、e-Sports部(仮)の結成を祝して」
「「「「かんぱーい!」」」」
放課後、ヤマ先に提出しにいった部活新設の書類がひとまず受理されたので、予定通り家までみんなで移動し、帰りに買ってきたジュースやお菓子を広げて親睦会が開催された。
真白と修治の相性はどうかっていう心配はあったけれど、
「え、じゃあ、あのキャラ真白ちゃん作ったの?」
「うん、かなり苦労したわ」
「すっげー。俺最初の説明のところで挫折したわ。後で教えてくんない?」
「ふふ、いいわよ」
と何だかんだ上手くやれてるみたいで安心する。
「安心した?」
後ろから瑠璃に考えていたことを言い当てられ、少しドキリとする。瑠璃が聡いのか僕の表情が読みやすいのか、ともあれ――
「不安はあったけどな。でも修治も何だかんだ付き合い易いし、適任だったのかなって」
「うん、最近は教室でも真白さん頑張ってみんなと喋ってるよ」
教室でみんなとしゃべれてるのか。まあ問題はとっつきにくさにあったわけで、それさえ解消されれば自然にクラスに溶け込めるようになってくれると思う。
「もともといい子だったんだし、不思議じゃないと思うけどな」
「でも、真白さんは兄さんのおかけって言ってたよ?」
「全部真白の努力だよ。僕はゲーセンに連れていっただけだ」
「うん、でもきっとそれが真白さんにとって、大きなことだったんだよ」
「だったら良かった」
そう言いつつ、キャラメイクとはなんたるかを修治に教えている真白に目をやると、目があった。
「ちょっと先輩、瑠璃! そんなところでこっそりしゃべってないで、二人ともこっち来てよ!」
「そうだぞー。親密すぎる兄妹もあやしいぞー。ほら、お前らも混ざれよー」
「だって、兄さん」
「はいはい。って、修治、お前食い過ぎ!? 今からちょっと相談したいことあるからとりあえず菓子を置け!」
「ん、何だ話したいことって」
修治からお菓子を取り上げつつ、みんなをテーブルの周りに集める。
「今後の活動についてなんだけど、ヤマ先から聞いたことをもう一回詳しく話しとこうと思って」
「大和先生だっけ? あの超熱血な感じの」
真白の問いに頷きつつ、先ほどヤマ先から聞いた話を思い出しつつも話していく。
「とりあえず書類上は問題ないんで、近いうちに正式に活動できるようになると思う」
「やっぱりダメでしたってならないかな?」
不安そうに真白が尋ねてくるが、僕はあまり心配していなかった。
「ヤマ先がなんとかするっていってるから、多分大丈夫だと思う。どうしてもダメそうだったら、ウチを拠点にしてでも活動しようと思ってるけど……瑠璃、大丈夫かな?」
「うん、大丈夫。どうせ父さんも母さんもほとんど帰ってこないし」
こればかりは滅多に帰ってこない両親に甘えようと思う。返ってくるにしても、月に何日かくらいだし、活動するにしても大きな支障は出ないと思う。それに、うちの親の性格からいっても子供(主に瑠璃)がやりたいことは応援してくれると思うし。
「で、部室は一応コンピューター室をもらえそう。もちろん他で使う時があればそっちが優先されるけど、普段は部活とかにもつかってないからウチが使っていいって」
おぉーとみんなから驚きの声が上がる。うちの高校は比較的新しくて部活数が少ないというのもあり、この辺はラッキーだったと言わざるを得ない。
「で、最後に。部長と副部長を決める必要があるんだけど……」
「そんなのもう決まってるんじゃね? だって史人と真白ちゃんが立ち上げたようなもんだろ? なら二人がそれぞれの役職におさまるのが自然な気がするけど」
僕の言葉に、さも当然とばかりに答える修治なんだけど……
「えーと、それで良いのかな?」
「私は兄さんたちが問題ないなら、それで大丈夫だよ?」
「ならわたしは一年だから、先輩が部長! ……で大丈夫?」
「じゃあそうしようか。うん、明日ヤマ先にそう伝えてくるよ」
とりあえず決めなきゃならないことはこうして一段落。あとはせっかくの親睦会なので、目いっぱい楽しむことにしよう!
地の分が書けなさすぎて、俺の小説がやばい! ていう短編が書けそうなくらい地の文ががが……。
ブックーマークして頂いた方有難うございます!
この作品で初のブックマークなんで咽び泣いています!




