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お嬢様は結婚したくないっ!  作者: まっど↑きみはる


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13/13

いただきます

 それを聞いて真弓は困った顔をした。


「お嬢様、お嬢様と使用人が同じテーブルで食事なんて……」


 亜子はその言葉に首を横に振る。


「私、誰かと一緒に食事がしたいんです! 御影さんは一緒にしてくれなかったので……」


 御影をチラリとみて、反対されないか亜子は伺った。


 返答は無かったが、その無言が答えなのだろう。


 真弓が「うーん」と悩んだ後に言う。


「それじゃお客様が居ない時はご一緒させて頂きましょうか?」


 その言葉に亜子は顔が明るくなった。


 釧路家の面々は配膳カートに肉じゃがとほかほかのご飯を乗せて食堂まで運ぶ。


 お嬢様を上座に座らせ、その横に「真菜がお姉様の座るー!」と言うので真菜。


 向かい合って真幸と真弓が座った。


「それじゃ、いただきます!」


 照れながら亜子が言い、釧路家の面々も同じように「いただきます」と言う。


 亜子は肉じゃがのジャガイモを箸でつまんで食べる。


「あ、おいしい!」


 味付けはとても自分好みだった亜子。そんな言葉を聞いて真弓はホッとした。


「お嬢様のお口に合ったようでなによりです」


 真菜は肉を食べて目を輝かせる。


「なにこのお肉!? なんていうか、こう! なんていうか!!」


 思わず真幸が肉を口に運びながらツッコミを入れた。


「言葉になってねえよ……。!! なんだこの肉!! なんていうか!! なんていうか!!」


 始めて食べる高級な肉に、真菜も真幸も感想が出てこなかった。


 ツッコもうと思った真幸まで同じ反応をしていて、思わず亜子は笑いそうになる。


 真菜はやっと感想が出てきた。


「高級なお肉って感じで、なんていうか、生きててよかったみたいな味!!」


 亜子はたまらず笑ってしまった。


「真菜ちゃん言いすぎだって」


 だが、真幸は頷いている、


「真菜の言う通り、高級でそれでいて、おいしくて、おいしい!」


 釧路家の子供達はボキャブラリーが貧弱であった。


 亜子はポツリと言う。


「こんな風に笑って誰かと食事ができるなんて幸せです……」


 真幸も思わず亜子の名を口にしてしまった。


「亜子お嬢様……」


 真菜は元気いっぱいに亜子へ言った。


「亜子お姉様! これからもいっぱい一緒に食べましょうね!」


 その言葉に亜子は思い切り頷いた。


「うん!」




 食事が終わり、釧路家の面々は片付けを始める。


 そこへ亜子が声を掛けた。


「私も手伝います!」


 亜子に真弓は笑顔で答える。


「あらあら、そのお気持ちは嬉しいですわ。でも後は洗い物をするだけですし……」


「でも、皆さんと一緒に居たいんです! お手伝いしたいんです!」


 真菜は腰に両手を当てて言う。


「お手伝いするのは私達の仕事です! お任せくださいお姉様!」


 だが、亜子は寂しそうな顔をしてしまった。


 それに気付き、真弓は提案する。


「それじゃ、食後のお茶をお嬢様にはお願いしましょうかしら」


 亜子はその提案に食い気味に乗った。


「! 任せて下さい! お茶は得意なんです!」


「亜子お姉様のお茶楽しみー!」


 真幸も同じく気持ちを口にする。


「亜子お嬢様のお茶。きっと美味しいだろうなぁ……」


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