表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お嬢様は結婚したくないっ!  作者: まっど↑きみはる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/13

怖いの刃

 母、真弓は真幸と真菜に指示を出す。


「真幸はお肉の解凍をしてお米を研いで、炊飯器にセットしたらお肉を炒めて! 真菜はお野菜の皮むき!」


 二人は元気よく返事をした。


「オッケー!」


 三人の雇い主である亜子は、どうしようかとあたふたする。


「わ、私も何か手伝います! 手伝わせてください!」


 真弓は包丁とまな板を準備しながら言った。


「あらあら、お嬢様。本当に大丈夫ですのに……」


「それじゃ、亜子お姉様は私と一緒に野菜の皮むきをしましょう!」


 真菜がピーラーを持って亜子に提案する。


「う、うん! それじゃ、そうしようかな?」


 人参とピーラーを手に持って亜子は皮むきを始めようとする。


「お姉様」


「ん? 何かな?」


「ピーラーって、勢いよく手が滑ると、手の皮をピーってやっちゃうらしいですよね」


「えっ!? え? こ、怖い事言わないで!!」


 思わず最悪の事態を想像してしまった亜子は悲鳴を上げた。


 それに気付いた真幸は真菜を叱る。


「こら、真菜!! 亜子お嬢様を怖がらせるな! あっでも……」


 何か言いかけた真幸に亜子は疑問符が浮かぶ。


「でも?」


「バーガー屋で、俺は見た事無いんですけど、スライサーで自分のお肉をスライスしそうになった人なら居たって……」


「いやああああ!!!」


 完全に刃物に怯えてしまった亜子。そこへ真弓がやって来る。


「こーら、真幸、真菜、亜子お嬢様を怖がらせないの! 亜子お嬢様、刃物は正しく使えば怖くありませんわ」


 真弓は優しい笑顔で亜子に語り掛けた。


「ピーラーも、焦らずしっかりお野菜を持って使えば大丈夫!」


「そ、そうですよね!!」


 亜子はうんうんと頷いて人参の皮をむき始める。


「そうそう、亜子お嬢様お上手!」


 真弓に褒められて、少しだけ赤面し始めた亜子。


「流石はお姉様! よっ、人参皮むき日本一!!」


「そ、それは流石に褒めすぎ……」


 真菜も褒め出したので、真幸も何かを言わなくてはと考える。


「お嬢様流石です。まるで人間人参皮むき器やぁー!!!」


「おにぃ、それは褒めてないと思う」


「あ、やっぱり?」





 野菜の皮むきは真菜と亜子がやり、その野菜を真弓が切り始めた。


 隣では解凍した豚肉を真幸が鍋で炒めている。


「あ、亜子お姉様! 玉ねぎの皮は下に剥くんじゃなくて、横に回すように()くんですよ!」


「へ、へぇそうなの?」


 真菜に言われる通りに玉ねぎを横にくるくる回して皮を剥くと、リンゴの皮むきの様に一枚につながって剥けた。


「わぁ、本当だ!」





 皮を剥いた野菜を真弓が切っていく。その様子を亜子は見ていた。


「人参を転がしながら切るんですね」


「そう、これは乱切りって言いまして。大きさを合わせるのと、断面を大きくして味が染みやすくなるんですよ」


「へぇー。知らなかったです」


 亜子は知らない知識を教えられ、感心していた。


「私も、若い頃に乱切りって文字だけ見て、適当に切ることなのかなって思ってましたので」


 フフッと笑うその顔は、亜子には若い頃というか、充分若く見えるのだが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ