妨害工作
『アスレチックコースと同じものね。確実に進んでいきましょう』
ボンボン迷路に突入すると最初の罠であるペンデュラム──刃が吊るされた振り子が顔を出し、アリシアがそう檄を飛ばす。
ロージは内心で余裕だなと思いつつ、タイミングを合わせてペンディラムを通りぬけ、合間合間に打たれる石弾を避けていく。
『楽勝!』
3人の中で1番練度の低いタイラーが通り抜けると無事に特選組から出場した面々は通り抜けることに成功する。
1キロほどはある長い罠だったが訓練の賜物で全く苦には感じなかった。
『お前ら罠を止めろ! 私が行くための道を作るんだ!』
先に進もうと思うとステップの怒声が聞こえてきて振り向くと取り巻きを罠に噛ませて止めて進んでくるステップの乗る魔人の姿が見えた。
味方を犠牲にする外道戦法を目撃し、アリシアが苦言を呈する。
『ステップ。彼は王国の恥です』
「同感だな」
レースの趣旨を履き違えた上に見苦しい戦法を見せられて、流石に擁護する気も起きず、アリシアに同意してロージは先に進むことにする。
「落ちたらペナルティってやつか」
三叉の道を3人分かれて進んでいくとロージの目の前に転々と足場が用意された沼が見えた。
沼ではなく電撃トラップで同じようなものをやっており、楽に行けるかと思ったが、足場の一箇所に明らかに迷路のものではない放題が設定してあり、気を引き締める。
「あれがGTが言っていた妨害工作か。よっと!」
注意をしようと思うと砲台が起動しこちらに向けて岩石の弾丸を打ってきたので避ける。
少し遅れて聞こえた壁にぶつかる轟音を聞くと、貸し出しの鎧など木っ端微塵にできそうなものだなと思った。




