↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「異世界レシピ」スキルで新人ギルドを全力サポートして、成り上がります!  作者: 沢野 りお
初級ダンジョン 探索編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/85

新しい調味料

ハルトムートさんと皆さんは、これから生活するギルドハウスの見学に行きました。

ミアさんと一緒に住む予定の三階のお部屋とトイレやお風呂ですね。

二階のそれぞれのプライベートルームも案内して、地下の食料庫とワインセラーには常に鍵がかかっていることを説明してあげてください。

つまみ食いは許しません!

三階のお部屋にはシャワールームがありますが、二階の女性用お風呂や地下の男性用お風呂も利用可能です。


ぼくは、皆さんがギルドハウスツアーに行っている間にお昼ご飯の仕上げをしましょう。

まず、メインのお肉料理です。

個別に配膳する丸皿に茹でたキャベツ、玉ねぎ、大根の薄切りを敷き詰めます。

その上に茹でたボアの薄切り肉をたんまりと乗せて、さらに山盛りの大根おろしにネギを乗せ、たっぷりのタレをかけ回す。

このタレは、ハズレドロップの黒い調味料でカズが「ショーユ」と呼んでいる液体をベースに、やっぱりハズレドロップの「ショーガ」をおろしたものを加え、ちょっびり砂糖とビネガーを入れてかき混ぜたものです。

カズがどんよりとした顔で「めんつゆ」とか「ポン酢」とか「そもそも酢がねぇ」とかブツブツ文句を言ってましたが、現在ある調味料で作るには、これが最適らしい。

カズが「米がほしい」と泣きながら訴えてきたけど、まだ見つかってないから今日は黒パンです。

スープは少しピリ辛な味にして、ズッキーニとハムの上にチーズをかけてグリル焼きにしたのもどうぞ。

飲み物は水。

まだ、お昼だからね、アルコールはダメです。


そして、もう一品!

珍しく、カズとチュウとヨウの三人が揃って作りたがった調味料で作るサラダです。

さっき、ビアンカさんに蒸かした芋を潰してもらって、薄切りにした野菜と混ぜたものに使うんだよ。

これを作るのには、たいへん難しい問題がありました。

そう、卵!

卵をさぁ、生で食べようって考えるんだもん。

記憶を失った子供の僕でも知っているのに? 卵って生で食べるとお腹を壊しちゃうんだよ?

ぼくの『異世界レシピ』でも、異世界の卵は生食厳禁って書いてあるもん。


「そうじゃな……。菌が問題じゃな」


「でもぉ、アレは絶対に必要です」


「……うまい」


三人のおじさんが卵を囲んで、なにやら作戦会議をしていますが、ぼくはお昼ご飯の準備で忙しいんですけど?

そこへ、ぽよよんぽよよんとレオが近づいていき、ふんふんと何やら小さいおじさんたちの話に参加しているフリをして、突然パクリと卵を飲み込んだ!


「レオ?」


「「「スライムーッ!」」」


もごもご、ぶくぶく、ぺっ。

コロンとレオの水色ボディから吐き出された白い卵。

そして、何かぼくに訴えてくるレオ。


「も、もしかして、生で食べられるようになったの?」


ぼくの問いに体全体を使ってコクンと頷くレオ。


「えー? そんなバカな……」


疑いつつも『異世界レシピ』で卵を見てみると、異世界の卵(改)滅菌済で生食可能……あれ?


「でかした!」


「すごいスライムさんですね」


「……!」


三人のおじさんが代わる代わるレオの体を撫でる。


「すごいね、レオ。でも、何がどう変わったの?」


ぼくの手の中には、白い卵がコロンとあるけど、何一つ変わった所なんてわからないよ?


その後は大変だった。

「酢」を出せ! ってビネガーじゃダメなの? とか、「油だ!」というから食料庫から花油とか木の実油とか出してきたりして。

しかもその後の撹拌作業が……腕が死ぬかと思ったよ。

途中からレオの体の中に入れて、グルグルしてもらいました。

できたのは白くてもったりとした物体。


「……なにコレ?」


「「「マヨネーズ!」」」


「まよねーず?」


またまた変なものを作ってしまったかもしれない。

ぼくの脳裏に死んだ魚の目をして表情を失くすオスカーさんの姿が浮かんできてしまった。










さて、混ぜますか。

ちなみにぼくはその「まよねーず」を味見済です。

とってもとってもおいししかったーっ!


「食べすぎるなよ」


「日持ちはしません使い切りです」


「デブになる」


三人のおじさんの注意事項は守りますよ。

さて、その「まよねーず」、えっ? 「まよねーず」じゃなくて「マヨネーズ」? どっちでもいいじゃん。

はいはい、そのマヨネーズを使ったポテトサラダができました!


「ん! おいしい」


味見したレオもぴょんぴょん跳ねてるから、おいしかったんだろう。

よし! これで料理は準備ができました。

ミアさんのお父さん、ハルトムートさんがぼくの料理を気に入って、ギルドハウスに引っ越してきてくれたらいいなぁ。


お昼ご飯のテーブルセッティングが終わる頃、みなさんがぞろぞろとダイニングルームに戻ってきました。


「わあっ、ごちそうね!」


ミアさんの耳がピクピクと動いて、顔は満面の笑顔です。

ふふふ、おやつはみんな大好きなプリンですよー。


席に着いたみんなの視線は料理が乗ったお皿に注がれている。

いや、ミアさんがテーブルの上で一緒にお昼ご飯を食べる気マンマンなレオの姿に釘づけでした。

ははは、慣れてください。


ん? あれれ? ハルトムートさんの顔付きがなんだか厳しいような?

も、もしかして、このギルドハウスが気に入らなかったとか?


ど、どうしようと内心焦りまくりでオスカーさんへ視線を飛ばすと、オスカーさんも困惑しているようだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。