美女失踪
「え〜っと、ウチは浮気調査がメインの探偵事務所じゃなかったっけ?」潤が新宿の戸山公園のヤブの中で気の早いヤブ蚊に刺されて足をかきむしる。
「仕事いつも回してくれる弁護士が困ってるんだから、その失踪したインフルエンサーを見つけないと!」鬼丸がヤブの中を先に進む。
中目黒の鬼丸探偵事務所にいつも浮気調査を依頼する明智弁護士が、戸山公園で民主党代議士の清川の愛人と噂されるインフルエンサーの真世と会う予定だったのに待ち合わせた時間に現れずそのまま消えたのだ。
真世は別れたがったが代議士の清川にストーカーまがいな事をされて困っていたのだ。現役国会議員のため警察に相談しても門前払いされてしまったのだ。
「不逮捕特権を利用されて大変ね〜
それで奥さまが雇ってる明智弁護士から清川さんを脅してもらおうとしたのね?」潤が次は首を刺されたのか?叩いてかきしむしる。
「潤さんばっかり蚊に狙われてない?血液型は?」鬼丸が聞く。「O型よ。」「あっ、やっぱり〜」と典型的B型の鬼丸は笑う。
「あ〜っ、虫除け持ってくるんだった!まさか新宿のど真ん中にこんな鬱蒼とした森があると思わなかったのよ!もう!」と潤はキレる。
「警察時代新宿方面あんまりなかったの?」鬼丸が聞く。
「うん。ずーーーっとほぼ留置本部だったから。原宿なんだよね〜新宿全然知らなかったあ〜」潤が足をしゃがんで掻きむしる。
「俺は東京あちこち捜査してたから、戸山公園は意外と犯罪事件多いから危ないんだよ。浮浪者が良く殺されたりするし。」と言いながら足をとめる。
「やっぱり!失踪じゃなく誰かに拉致誘拐されてるな!」ブランド物のカバンがヤブの中に捨てられていた。「エ〜ッ、それじゃ浮浪者が真世さんを?」と潤が聞く。
「いや、浮浪者は結構年齢いってる人多いから、そんな20代の女性なんて、浮浪者が怖がるよ!
それにこんなカバンすぐに質屋に売りに行くよ。」ともっとヤブを探る。
「真世さんを拉致して車に乗せる前にこのヤブにバッグを投げ込んだんだ!」そう言いながら持ってきた袋にカバンを入れた。「とにかく指紋を取れるだけ取ってもらおう!」元科捜研の分析班で今は中目黒のカレー屋の要が現役時代と同じくらい装置を揃えてくれてるので指紋を取って貰える。
鬼丸もこう見えて捜査一課の機捜隊出身だ。
だが死体が嫌いで誰よりも早く死体を見る生活が嫌になり、今は浮気調査専門の探偵をやっている。
潤は妄想が趣味の元留置&刑事だった。が刑事課がなじまず、すぐに時間通りに帰れる留置に戻った。
刑事課はとにかくプライベートがほぼ皆無になる。殺人事件があれば家族でネズミランド行ってても帰らないといけない。そんな生活、絶対許せなかったのだ。
留置はきっちり退社出来るし、夜勤明けは朝から遊びに行ける。そのうえ翌日はだいたい休みだ!ネズミランドのチケットの割引券も会社が用意してくれてる♪
徹夜明けで遊ぶとハイになるし楽しいのだ。




