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3 印象

 やはり第一印象というのは当てにならない。そう思わされた。イメージが崩壊した。

「学級委員ってのは真面目なもんじゃないのかい?」

「べっつにー、立候補者が私以外にいなかったからねぇ〜。反対もいなかったから手を上げただけだよ。」

確かに、あの状況は手を上げれば誰でも慣れたけど...学級委員ってもっとなんかこう...真面目なもんなんじゃないの?

「あっ、このことはどうか内密に〜。バレたら流石にね」

「まあ僕もやりづらくなるし...黙っておくよ」

「ありがt...」

キーンコーンカーンコーン

「あっ、次の授業始まるよ。ほら準備準備〜」

「自分のことは棚に上げて人に言うなよ〜」

ともかく、彼女とは良好な関係を築けそうだ。

 授業が終わり帰り道。朝は明るい色の空に映えていた桜が夕方になると少し散っていた。

結局あのあと誰とも喋れなかった。入学式前のあの一人会議は何だったのか...。まあ何はともあれ無事に入学することができ、変なことをしでかさなかっただけマシだろう。さて、今日は帰ったら何食べようかな〜♪。

次の日、(最悪だ)心のなかで呟いた。弁当を忘れた。今日は昼食抜きである。昼食抜きという事実はただ単に腹が減るだけでなく精神にも影響してくる。前日とは似ても似つかないほどの重い足取りで学校に向かった。もちろん授業に集中できるわけもなく、自分のことを棚に上げて言うのはおこがましいので彼女の悪行は見逃してあげた。というか頭の中であるはずもない対応策を練っていたので他のことを考える余裕もなかった。

 3時間目が半分過ぎた頃、僕の頭に青天の霹靂が駆け抜けた。購買の存在を忘れていたではないか。購買に行けばなんとか食料にはありつけるだろう。財布の中を確認してみる。財布の中には銀色の硬貨が3枚入っていた。(よし300円)そう思ったときだった。そのうち二枚は50円玉だった。いくら安い購買だとはいえ全財産200円で買えるかは怪しい。しばらくして授業が終わり階段を駆け下りて購買へ向かった。手すりを掴まないで降りたからヒヤヒヤした。購買の一番安い物の値段を見た。210円だった。絶望した。

どうやら先月から値上げしたらしい。物価高を恨んでもしょうがないので諦めようとしたその時例の学級委員が降りてきた。僕の様子がおかしいのに気づいたらしく10円貸してくれた。曰く

「口止め料♪」

とのことだ。これに関しては彼女に歴史上のどの偉人よりも称賛を送るしか無い。これで貸し借りはなしだ。


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