4章.2 Aランクの力
新しい魔力の使い方…?
俺はその台詞に興味津々だった。
正直、俺はこれ以上強くなるには何かきっかけが必要と思っていたが、そのきっかけが掴めずに基礎鍛練を続ける日々になっていたからだ。
「受けます。俺はまだまだ強くなりたい。2年前の件で更にそう思いました。そのきっかけが今回掴める気がするんです。」
アンフィスバエナ戦で俺は実力不足を実感した。
俺は再びあのレベルの敵と、結界内じゃない外の世界で戦う事になったら、恐らく死ぬだろう。
俺の返した答えに満足したローガンさんは声を出して笑い出した。
「クックッ、あーっはっは!!やっぱお前最高だわ!そうだよな?男ならもっと強くなれるなら行くに決まってるよなぁ!!お前ならソフィエラも絶対気にいると思うぜ?」
だからソフィエラは誰なんだ…。
ローガンさんの師匠って事は、相当な実力者なのは間違いないよな?
とりあえず俺は、ザイルさんに指名依頼を受ける事を伝えると、ローガンさんとそのまま依頼のオーク集落へと向かった。
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俺が普段、依頼で向かう森の更に奥にローガンさんはガンガン進んで行く。
最近出来た集落らしく、発見されてギルドに報告に来たタイミングでローガンさんが来たらしく、別にそこそこの魔物がいれば何でも良かったそうだ。
「そろそろだ。お前の魔力感知にも引っかかってるだろ?それと今回もお前は弓禁止だからな。」
やっぱりか。
最近は強敵相手で弓に頼りっきりになってたから、剣の腕を磨くのは丁度良い。
「分かりました。今回は剣だけ使って戦いますね。最初はどうします?俺も前でいいですか?」
ソロ以外の戦闘で俺が前衛をやる事が無かったので少し不安はあるが、ローガンさんがいるなら大丈夫という安心感はあった。
「そうだな、俺と一緒に前に出てみるか。俺が合図したら引いて俺の戦い方を見てるんだ。いいな?」
「了解です。じゃあ行きましょうか。」
2人の短い作戦会議が終わると同時に、集落に向かって突撃する。
「ブモッ?ブモォォォォォ!!」
俺達の突撃に気付いた見張りが声を上げて敵襲を伝える。
しかし、俺達は真っ直ぐにスピードを落とす事なく
突っ込んでいった。
「こいつらだけなら!俺でもいけるんだけどな!」
見張りの首を斬り落とし、増援に来たオーク達と斬り結ぶ。
「ブモォォォォォ!!」
ブォンッ!という音を出しながら繰り出される大きな棍棒のスイングを避けつつ、確実に仕留められる隙を見て斬る。
「チッ!やっぱ数が多いと俺の剣じゃきついな…!油断したら一発貰いそうだ!」
まだまだ剣での一対多人数に慣れないな…!
相手の動きが遅いから、まだ戦えてるだけだ!
「ウルド!1匹を見過ぎるな!周りをよく見れば動き方が見えて来る!弓使いの自分の眼を信じてみろ!!」
ローガンさんから貰ったアドバイスを早速実践してみる。
今までは1匹ずつ各個撃破するように戦ってたのを、面で見るようにしてみる。
すると、周りがよく見えるお陰で次にどこから攻撃が来るかがよく見えるようになった。
「これならいけるッ!!」
今までと違い、次の動きが予測出来るから、こちらもそれに合わせて動く先を選び相手を斬り、流れるように次の回避に移る。
「良い動きになって来たな!…さて、ウルド!そろそろ退け!」
合図を聞いた俺はすぐに後方に走り、ローガンさんの後ろに退いた。
「いいか?よく見ておけよ!これがAランクでも一握りしか使えない、更に高見を目指す為の力だ!」
ローガンさんの雰囲気がガラリと変わる。
何だ?一体何をした?
次の瞬間、地面が抉れる程の力を込めた脚でグッと地面を蹴ると、俺が気付いた時には一瞬でオーク5匹が肉塊に変わっていた。
「…は?何が起きたんだ…?あの大剣の太刀筋が見えない速さってどういう事だ…?」
俺は未だに理解出来ずにローガンさんを見続けてるが、地面を蹴った後は全く見えなかった。
頑張って見切ろうと凝視するが、やはり地面を蹴った後は気付くとオークが肉塊に変わる。
それの繰り返しで、気付けばオークの集落は壊滅状態だ。
「そろそろ終わりだな。そうだな、最後に俺のとっておきを見せてやる!瞬きせずに頭の中に記憶しておけよ!」
ローガンさんが抜き身の大剣で居合のような構えを取る。
「行くぞッ!獣魔剛覇斬ッ!」
瞬間、轟音と共に集落が吹き飛んだ。
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