私、学歴はありませんが、学力と知識には自信があります! 〜 フロース 〜
大陸最大の規模を誇る帝国の皇帝と皇妃である両親に可愛がられている双子の姉エミリーが遊び呆ける為に身代わりとして姉の振りをして6年間学園に通った、一応皇女である私ですが、卒業と共に城を追い出されました。
学力も功績も全て姉のものとなりましたが、元々そうなるものでしたし気にしません。
私が追い出された先は血縁で唯一優しくしてくれる大公である母方の祖父母の領地。
きっと二人が私の為に何かしてくれたのでしょう。
祖父母の大公領は自治を認められた帝国唯一の土地だそうで、何でも昔の功績で認められたとか…
そこで私はのびのびと暮らすのです!
6年間学んだ学力と前世と思われる記憶、知識もあります!
今まで隠していましたが、祖父母の為、そして私の為に自重せず使いましょう!
一方城では、フロースを追い出しせいせいしていたものの、少しずつ姉の無能さが顕になっていた。
今までフロースが姉の姿で関わってきた人々は姉、エミリーの異変に気付き不審に思い始める……
"何故こんな簡単な事も出来ないのだ…?"
"冷静で才智溢れる御方だったのに…鈍愚そのものだ"
"関わる役人全てを暗記なされていたはずですが…?"
"我々が目を見張るほどの才覚の持ち主だったはずですが…"
"まるで御人が代わったようだ…"
"なんという無能さ…驚愕で言葉も出ませんね…"
"皇帝陛下も皇妃殿下も公務は苦手ですからね、エミリー様がいらしたお陰で我々の待遇がマシだったのですが…"
無能な姉に引っ張られるように城は少しずつ崩れ始める…
フロースは祖父母の元でチート全開の内政無双を繰り広げ人々を驚かせていた。
その噂を聞きつけ、フロースの元へ集まる有能な人々……
城は大丈夫でしょうか?
そんなことは知りません!
頑張って下さい、