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第26話 — 最初の協定

評議会室。


カグラはテーブルの上で指を組み、目の前に座る王子を見つめた。


「アドリアン王子、単刀直入に言おう」


アドリアンは姿勢を正した。


「もちろんです、陛下。何でしょうか?」


カグラは契約書を持ち上げた。


「これだ、アドリアン。同じ契約書だが、いくつか変更を加えた」


そう言って、彼は書類を王子のほうへ押しやった。


**レイヴン王国の提案**


レイヴン王国は、レノの森を通る交易路の使用許可に加え、この地域での拡張工事および補助道の開設を求める。目的は、ドレイヴン王国へ運ぶ商品の輸送を、より円滑かつ迅速にすることである。


その見返りとして、レイヴンは主要道路の再建、橋の建設、利用するルートの維持管理にかかる費用を全額負担することを約束する。


**資源開発の制限:** 工事の実施許可は、ヴァレドーン王国の領土内で鉱物資源を採掘したり、発見された天然資源を取得したりする権利をレイヴン王国に与えるものではない。工事中に発見された資源は、すべてヴァレドーンの管轄および管理下に置かれる。


アドリアンは契約書に目を走らせた。驚きに、わずかな恐怖が混じった表情が彼の顔に浮かんだ。


読み終えると、彼は書類をテーブルに戻した。ごくりと唾を飲み込み、ペンを手に取って署名した。


カグラは首を鳴らした。


「よし。合意に至れてよかった」


明らかに不満を抱えた様子ではあったが、アドリアンは退室した。その日のうちに馬車に乗り、レイヴンへと帰っていった。


***


評議会の会議が終わった後、カグラから奴隷商人の頭領から何か情報を聞き出すよう頼まれた。しかし、牢へ向かうと、男はすでに死んでいた。


原因は、毒殺だった。


*いったい、こいつにはどんな敵がいたんだ? だが、本当にそいつらに殺されたのか……それとも、誰かが口封じをしたのか?*


俺は王宮へ戻り、起きたことをカグラに報告した。謁見の間を出ようとしたところで、別の用件を思い出した。


「ああ、カグラ。頼みがある」


彼は眉をひそめた。


「頼み?」


「ああ。森で奴隷商人たちを捕まえるのを手伝ってくれた冒険者二人に、報酬を与えてほしいんだ。あの二人がいなければ、俺もあの場で動くことはなかった」


カグラはジャンに視線を向けた。


「分かった、兄弟。二人への報酬はジャンに任せる」


ジャンは頷いた。


「二人の名前は何ですか、ジュリアス?」


「フランコとアリスだ。二人ともギルドでランクを上げたがっていた。そこを何とかしてやれたら、きっと喜ぶだろう」


ジャンは両手を背中に回した。


「ギルドマスターと話してみます。難しければ、十分な額の金銭を報酬として用意する必要があるでしょう」


俺は肩をすくめた。


「それでも構わない」


こうして、レイヴンはヴァレドーンとの最初の交易協定を結んだ。一方、俺たちは王国の財政状況を変えるかもしれないものを発見したのだった。

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