第1話 僕は人類の歴史に絶望した
何故人類は今も戦争しているのか。
ある日、僕はそのことを考えてみた。
例えば冷戦や二度の世界大戦。資源と領土的野心や、外的勢力への脅威論が発端だった。さらに遡れば帝国主義があり、植民地支配があり、近代以前の国家間の対立がある。
何故対立しなくてはならないのだろう。
宗教のいざこざ。領土。資源。権益。ああ、考えれば考えるほど利己的で誰も幸せにならない理由だ。
しかも人類は、遡っても遡ってもいつの時代も争っている。ナポレオン、フス、オスマン、モンゴル、薔薇、十字軍、源平、バイキング、ローマ……。
紀元前まで遡っても、四大文明まで遡ってもおよそ大義とは言えない理由で争っている。
なんということだ。人類とは戦うことでしか種を保存できなかったのか? そう疑いたくなるくらいに人類の歴史には戦争が溢れている。人類とは、戦うことをやめられない生き物なのだ。
いつからだ?
採集時代からか? マンモス時代までいけばいいのか? 石器時代か?
いや、ホモ・サピエンスという種そのものが、失敗の進化史なのかもしれない。
では、ホモ・サピエンスが誕生しなかったらどうなっていたのであろうか。
ネアンデルタール人……。いや、彼らは文化的な生活をしていたという研究がある。文化的とは宗教と思想を持つ。すなわち戦争だ。因果を取り除けない。
ピテカントロプス・エレクトゥス、いわゆるジャワ原人。それからシナントロプス・ペキナンシス、いわゆる北京原人。いや、こいつらをどうにかしたところでいずれ消える。
アウストラロピテクス……。
なるほど、こいつが元凶かも知れない。
今日人類が戦争をやめられないのは、アウストラロピテクスなんてものを爆誕させてしまったせいに違いない。
正義感にかられた僕は決意した。
そうだ。
400万年前に行って、アウストラロピテクスを絶滅させよう。
(※作者の思考とは別物です)




